丙丁付難し 昔、昔、河内の国の大庭二番に下田を溶鉱炉の鉄鉱石のスラグで埋め立てて校庭を作った伝統ある大庭中学校が有った。近くには蓮田が有り有名な佐太天満宮が在った。生徒は始業前の時間を利用して生徒同士で問題を作りあいドリル風の自習を行って居った。教育に熱心で有った中学校、校長は学級に何人か居る鼻つまみ者の丙丁付難し問題児を集めて一つの学級を作った。其れが二年七組で有った。 美術の時間、竜安寺の石庭の塀の土壁に何を入れて有るか教師は質問した。 「セメントや漆喰が無かった昔の話ですよね」 「膠じゃないですか」「卵の白身じゃないですか」「菜種油じゃないですか」 「昔、儒家、林法験道春(林羅山)が称えた三天神とは、述べよ」 「佐太天満宮、北野天満宮、太宰府天満宮です、しかし今では氏子の財力の差で天満の大阪天満宮が入ってますが」窓の灯り、佐太は未だ寝ぬ、時雨かな、蕪村、栄枯盛衰は世の常、嘗ての踏み石も砂礫に戻って仕舞った。 真に静かで平和な中学校で有った。音楽室から昔懐かしい唱歌が聞こえて居た。猫が寝そべり昔の井戸には何故か鯉が泳いで居た。何人かの学生は目を瞑って瞑想し涅槃の境地で有った。 「果物の種を蒔いてから収穫出来る迄の年月は」 「桃栗三年柿八年、柚子は九年でなり下がり、枇杷(びわ)も九年でなりかねる、梅は酸(す)い酸(す)い十三年、梨のバカめは一八年、林檎ニコニコ二十五年、銀杏の気違い三十年、嫁の不作は五十年、亭主の不作は一生」「未熟とは熟す前の果実、不塾とは熟さずに落ちて仕舞う果実、お前ら事だ」 「道徳の時間で掲示板に死ねなんて書いてはいけないと教えなければ成らない情け無い世が終に来たか」 突然窓硝子がガタガタと鳴った扉の傍の生徒の一人が怯えて飛び出すと他の生徒も其れにと続いて我先にと校庭に飛び出した。他の学級の生徒は何事も無かった様に静かに学習して居た。 「飛び出した者は全員運動場3周だ」「地震と間違えた丈なのに」戦闘機が音速を超える時の衝撃波で有った。文句タラタラ言い乍運動場を走って居た七組の生徒は今度は本物の天災地変に遭遇した。光の尾を輝かせ乍流星が落下して来た。昔の写真撮影のマグネシウムの如き閃光。そして校庭の片隅に隕石が落ち轟音が轟き。衝撃で窓硝子が又鳴った。しかし、今度も誰も飛び出さ無かった。隕石は砲丸大の小さい物で有ったが擂鉢状の大きなクレータを作った。うめててに使ったスラグが飛び散った。水はけの悪い下田の事やがて地下水が染み出した。隕石はバケツでウランを処理した時の臨界事故の如くに何故か臨界に達し青白い光を放って生徒達は放射能被曝して仕舞った。やがて、教頭が出て来て用務員が出て来て警察が来て教育委員が来て、文部科学省の職員が来て京大の地学の教授迄もが来て自称UFO研究家も来て仕舞い、報道陣迄立ち入り禁止の青いシートを写しに遣って来て、蜂の巣を突いた様に大騒ぎに成った。現場は回りを囲い立ち入り禁止にし、クレーターは青いシートを被せて仕舞った、関西大学の病理学の教授達迄来て隕石は持ち去って仕舞った。やがてクレータは生徒に埋めさされ何事も無く日々は過ぎ去ったが、怪光に被曝した生徒42名丈異変が起き始めた。放射能障害が発症し。当日欠席して居た3名と授業中に熟睡して居て飛び出さ無かった5名には何の異常も見受けられ無かった。 「此の前した中間試験に不正が視られたので再試験を行う」「不正だ何て」 「カンニングをした者が多数居った」「カンニングだ何て勝手に決め付けて」「此の学級二年七組丈飛び抜けて平均点が良すぎる、丙丁付難いお前らに有る筈の無い点数だ」「其れ丈で再試験だ何て横暴な」「教科書に書いて有る事を先生が読み上げ、大事な事はアンダーラインを引かせ、黒板に書いて、其れをノートに書き取らせ、以前は此処は大事で良く試験に出すと息を為る様に何時も嘘を吐き、手抜きで山の様に宿題を出して置き乍、自分で教えといて成績が良い丈でカンニングだ何て、今回丈嘘を付かれ無かった丈では」「再試験の結果で真偽が判る、再度カンニングをした者は厳罰に処す」「停学とは図書館で勉強して良いと言う事ですか」「何」対象にも成ら無い昨年の別の問題で再度試験が行われ何故か平均点は他の学級と大差無しに成った。 「其れ見た事か、ヤッパリカンニングして居ったのだ」「でも、態と正解を消して間違えたと思える箇所が何箇所か見受けられますが、今は学校では教えぬ昔の漢字の旧字の本字を使ったりして何か変です」 彼の事件に遭遇した男生徒は精通が有り、女生徒には初潮が見られて。死の恐怖に怯えた。 国語の古典の時間、漢文の授業の珍事。 「私にこの難しい漢詩の原文を読めと申されますか」「・・・」と何を勘違いしたのか中国語で「お前は日本人か」 数学の幾何の時間の珍事。 「私にピタゴラスの定理の証明をしろと申されますか」「そんな証明誰が教えた。」 理科の時間の珍事 「万有引力の法則は、天動説も地動説でも成り立ちますが、太陽自体も運動して居るので、螺旋運動をして居ると考えるべきでは」「アインシュタインの相対性理論もピタゴラスの定理を使って居る丈に思えますが」 掲示板のベトナムの僧侶の焼身自殺の報道写真を見て。 「このカメラマンは何故写真を撮らずに火を消そうとはしなかったんでしょう、傍の人も見て見ぬふりです」 社会の時間に 「何故日本人は戦争で婦女子迄巻き込む無差別爆撃をし原子爆弾を2発も落とし、日本を殲滅しようとした米国と仲良くするのか。強制的に押し付けられた憲法に未だに固守するのか」 英語の時間に 「翻訳しながら読みなさい」 「誰がスペイン語に訳せと言うた。」「ドイツ語の方が良かったですか」とドイツ語で「フランス語の方が良かったですか。」とフランス語で「韓国語に訳してみろ」「・・・」と韓国語で「貴さまは何人だ」 昼休み 将棋盤も駒を使わずに将棋を楽しむ生徒、碁盤も碁石も使わずに囲碁を楽しむ生徒。 「先生、大変です又又喧嘩してます」 「ガモフは間違って居る」「ブラックホールの中に正解が有る」黒板に微分方程式が書かれて有った。 宇宙論を子供の喧嘩の大論争。 生徒の下に態々遣って来てに何やら話掛けて来たな猫に縦笛を吹いて聞かせて居た。 「愚かな、猫に音楽、芸術が判るとでも本当に思って居るのか」 「ピアノの練習はもう諦めたのか」「調律が済んでからに」「昨日調律師が来てたわよ」 「音楽鑑賞だなんて手抜きをして」「未だ楽譜も出て居ない新曲よ」 「楽譜も無しに今初めて聞いた曲を私に弾けると申されるのですか」 「其れ見聞いたとおりには弾けて無いでは無いか」「私なりのアレンジを加えました」 性欲に苛まれる女生徒は教会の神父様に告白。 「子供が欲しい情欲を抑える事が出来ません、牧師様でもかまいません、何とかして下さい」「何と言う淫乱な、冷たい水で沐浴し、聖書を読み続けなさい」 美術の時間に未来の社会のテーマで。奇妙な未来を描き出した。 「これは何んじゃ」「地球の最後です」 「これは」「地底都市です」 「これは何」「ヒトの絶滅後の未来生物です」 「この事故は何だ」「異常な程に巨大な天災地変に因る原発事故の水素爆発の惨状です」 保健の時間に教師は何を思ったか原爆奇形児の写真を見せた。 「此れが核戦争の実態だ」「原爆の特許を取る為に精確な被害データが必要で有ったのですか」 「太陽と同じ原子力熱核融合が既に此の地上で実現して居る、しかし、起爆するためには原爆が必要で有る何だか判るか」「水素爆弾ですか」 生徒の放射能被曝が問題に成り放射線病理学科や精神科の医師が何人も遣って来ては船頭多くて船山に登るで可笑しな事に。外国の国際防疫機関迄やって来て仕舞った。 「隕石が原因です、青白い怪光を見たと言ってました、放射能被曝をしたに違い有りません」 「覚えて居ます、バケツでウラン溶液を処理して臨界事故を起こしたあの東海村の事故」 蝙蝠の如くの5人の熟睡生徒と3人の欠席生徒は告げ口三昧。中世の魔女裁判の如くに可笑しなことに。 マスコミは偏向の嘘の報道を続けた為、隕石に触れると試験に合格すると言う風評が立ち、カケラをお守りにと迷信が生まれ、理科室が亡者に因って荒らされ関係の無い鉱石の標本までもが多数盗まれた 教育委員会や文部科学省や医師団や保健所の当局は放射能被曝生徒に発症した奇病の風評を危惧し、伝染するのを虞、瀬戸内海の孤島の病院に生徒を収容して監視し乍治療に当たった。神童も二十歳過ぎるとただの人、生徒の特殊な奇病も一時的な麻薬の如くに次第に衰え消え凡人に戻って仕舞った。其の後生徒達は各々進学し職に付いた。しかし、何故か同窓生同士の結婚が多かった。やがて子を儲け平凡な普通の人生を送ったが、子供に奇病の発症が見られた、奇病は遺伝したので有る。新たにヒトに不自然な進化が始まって仕舞った。 |