ジャングル・ブック

 『ジャングルブック』(The Jungle Book)は、英国の作家・詩人ラドヤード・キップリングが1894年に出版した短編小説集。翌1895年には続編『続ジャングルブック』(The Second Jungle Book)が出版された。赤ん坊の頃から狼に育てられた少年モウグリ(モーグリ)が主人公の連作が特に高名。本項目では続編も含めて、記述する。





                ジャングル・ブック 1942年



 『ジャングル・ブック』(原題:Jungle Book)は、1942年に製作されたイギリス映画。

      あらすじ

 舞台はインド。一人の老人がある物語(伝説)を話し始める。(以下はその話)かつてジャングルの中のある村に狼に育てられた少年がいた。モーグリという名のその少年は動物達と自由に会話することが出来、話に釣られた少女がモーグリと共にジャングルの奥に入る。二人はかつて栄華を極めた王国の宮殿跡を発見。同時に多数の財宝も見出す。少女は赤い宝石の付いた剣を持ち帰ろうとするが、年老いたコブラの警告を受け、金貨を一枚だけ拾って村へ帰る。少女の父バルデオは金貨に興味を持ち、王宮跡の捜索に着手。モーグリを悪魔の子供として捕らえ、故意に逃がして行く先を突き止めようとする。バルデオと二人の仲間はモーグリを見失うが、とりあえず王宮跡を発見。彼らはコブラの警告を知らず、例の剣を持ち帰ろうとする。コブラの警告どおり三人は帰途殺し合いを始め、バルデオだけが命からがら村へ帰還。バルデオは村人たちにジャングルを焼き払うように命じ、あちらこちらで火の手が上がる。モーグリは動物達を逃がしながら放火に参加しなかった村人達を川の中州に避難させ、「人間は動物より野蛮だ」との言葉を残しジャングルの中に姿を消す。(老人の話はここまで)老人の正体はバルデオで、自身の誤りと敗北を認め、この出来事を伝える語り部となった。





                ジャングル・ブック 1994年

  『ジャングル・ブック』(原題:Rudyard Kipling's The Jungle Book)は、1994年制作のアメリカ合衆国の映画。
 「ジャングル・ブック」の実写映画化作品。スティーヴン・ソマーズ監督、ジェイソン・スコット・リー主演。



 密林の中で動物たちに育てられた青年モーグリの愛と冒険を描いたアドベンチャー・ロマン。ノーベル文学賞受賞作家ルドヤード・キプリングが1894年に発表した同名小説の3度目の映画化。監督・脚本は「ガンメン」の脚本を手掛けたスティーヴン・ソマーズ。製作は「刑事ジョン・ブック 目撃者」のエドワード・S・フェルドマンと、「独身SaYoNaRa! バチェラー・パーティー」のインド人プロデューサー、ラジュ・パデル。エグゼクティヴ・プロデューサーはラジュの実父シャラド・パテルとマーク・デーモン、ローレンス・モートフ。撮影は「愛の選択」「心のままに」のファン・ルイス・アンシア、音楽は「シリアル・ママ」のバジル・ポールドゥリス、美術は「遙かなる大地へ」のアラン・キャメロン、衣装は「遠い夜明け」「三銃士(1993)」のジョン・モロが担当。主演は「モアイの謎」のジェイソン・スコット・リー。共演は「日の名残り」のリナ・ハーディー、「マウス・オブ・マッドネス」のサム・ニール、「フランケンシュタイン(1994)」のジョン・クリース、「ダリアン」のケーリー・エルウェスら。



            あらすじ

 20世紀初頭、イギリス支配下のインド。英国軍将校ブライドン少佐(サム・ニール)の一行が、新たな任地へ向けてジャングルを進んでいた。その夜、野営地をジャングルを支配する虎が襲った。戦いの混乱の末に、インド人ガイドの5歳の息子モーグリがジャングルに取り残されてしまう。モーグリは黒豹、熊、そして狼たちによって育てられ、たくましく成長していった。20年近い歳月が過ぎ去った。ブライドン少佐の娘キティ(リナ・ハーディー)も美しく利発なレディへと成長していた。ある日、父の友人で軍医のプラムフォード博士(ジョン・クリース)らとジャングルに写生に出掛けた彼女は、密林の奥でモーグリ(ジェイソン・スコット・リー)と出会う。彼の心に恋の感情が芽生え、キティが忘れられない彼は、ついに文明社会に踏み出し、屋敷に潜り込む。彼の腕に光るブレスレットを見たキティは、彼が20年前に行方不明になった少年であることを知る。キティとプラムフォード博士により、彼は人間としての教育を受ける。彼の英語は日増しに上達し、キティは彼を知れば知るほど引かれていった。そんな2人を、彼女に恋するブーン大尉(ケーリー・エルウェス)は苦々しく見ていた。大尉はモーグリの持っていた短剣が失われた伝説の都、フナマン王朝の遺跡のものだと知り、彼をその場所に案内させて財宝を我が物にしようと企んでいた。そうとも知らず大尉のプロポーズを受けてしまったキティに、モーグリはショックを受ける。そしてそんな彼に追い打ちをかけるよう、大尉たちに屈辱を与えられ、モーグリはついにキティに別れを告げ、ジャングルに帰った。キティは彼の無垢な心を踏みにじった大尉を許せず婚約を解消する。激怒した大尉は本性をあらわして、キティとブライドン少佐を人質にとり、モーグリをおびき寄せる。モーグリは動物たちの協力を得て大尉一味を退治し、キティたちを救出、再び密林に平和をもたらした。  (movie Walkerより)




                ジャングル・ブック 2016年

 『ジャングル・ブック』(原題: The Jungle Book)は、アメリカの映画製作会社「ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ」が開発した、実写の少年とCGIアニメーションによる動物が共演する、2016年における冒険ファンタジー映画であり、製作・監督をジョン・ファヴローが、脚本をジャスティン・マークスが務め、世界の中では日本とアメリカを含む約72カ国において一般公開された


      あらすじ

 本作公開の122年前にあたる1894年に出版されたイギリスの小説家かつ詩人であるラドヤード・キップリングの短編小説集『ジャングル・ブック』および、その翌1895年に出版された『続ジャングル・ブック』そして、ウォルト・ディズニー氏が手掛けた最期の作品かつ、彼の死後に公開された最初の作品である1967年公開のアニメーション映画『ジャングル・ブック』を基にして、架空の舞台となるインドのジャングルに登場するすべての風景や場所、動物たちをCGIアニメーションで製作し、人間として出演する俳優の演技だけをブルースクリーンを基調とした舞台セットで撮影し[5]、クロマキー合成することによって「実写/CGI」化したリメイク作品であり、ハイクオリティな合成映像のために必要とされるSFXおよびVFXの技術的な問題ならびにトーキング・アニマルという非現実的な動作から生まれる違和感を、限りなく最小限にすることで実現したバーチャル・リアリティは、新たなるハイブリッド・テクノロジーの可能性を鑑賞者に提示し、ウォルト・ディズニー氏没後50周年というウォルト・ディズニー・カンパニーの歴史にとって大きな意味をもつ年に蘇り[6]、世界中で大きな話題を呼んだ。そして、物語はたった一人、ジャングルの中でオオカミたちによって育てられてきた少年モーグリが、仲間である黒ヒョウのバギーラやクマのバルーに見守られながら、自身を狙う凶悪なトラであるシア・カーンから逃れるために人間の村へ向かう過程で、少しずつ人間として成長していく姿を描いており、主演・俳優は本作公開当時12歳の新人ニール・セティ、声優は『ディア・ハンター』のクリストファー・ウォーケン、『ガンジー』のサー・ベン・キングズレー、『ゴーストバスターズ』のビル・マーレイといった大御所をはじめ、ギャリー・シャンドリング、ジャンカルロ・エスポジート、イドリス・エルバ、ルピタ・ニョンゴ、スカーレット・ヨハンソンなど数多くの著名人が名を連ねた。また、詩人でもあるラドヤード・キップリングによる『ジャングル・ブック』の物語には、一話ごとに歌が書かれていて、1967年のアニメ映画も原作に出てくる歌との関連性は低いもののミュージカル映画として公開されて人気を博したため、その名残として本作ではアニメ映画を代表する「The Bare Necessities」と「君のようになりたい」の2曲が登場キャラクターたちによって歌われている[7]。なお、ウォルト・ディズニー・ピクチャーズが『ジャングル・ブック』を実写化するのは、1994年にジェイソン・スコット・リー主演で公開した『ジャングル・ブック』に続いて2度目であり、ウォルト・ディズニー・スタジオの作品として1967年のアニメ映画を含めて数えると、本作は3つ目に新しい『ジャングル・ブック』である。    (Wikipediaより)