ポンペイ最後の日

 『ポンペイ最後の日』(ポンペイさいごのひ、原題:The Last Days of Pompeii )は、イギリスの作家エドワード・ブルワー=リットン(Edward Bulwer-Lytton)が1834年に発表した歴史小説。西暦79年、ヴェスヴィオ火山の爆発により火山灰に埋もれて消滅したローマ帝国の町ポンペイを舞台に、正義と悪の相克、様々な立場の登場人物たちの行動を経て、最後に火山の大爆発によるカタストロフ(破局)によって幕を下ろす。
筋運びは単純明快で、魅力的な人間描写や読者の興味をそそる場面が多く、読みやすい小説であり、日本では少年少女向きの作品として紹介されることが多い[1]。

 舞台はローマ時代。正義感に燃え人情に厚いローマの青年貴族グローカス[2]を主人公に、この世の支配をもくろむ怪僧アーベイシーズ、兄と共に全財産を奪われた美しい娘アイオン、グローカスに叶わぬ思いを寄せる可憐な盲目の少女ニディア、キリスト教の布教に生涯をかけるオリンサスなどの様々な人物を配して物語に膨らみを持たせ、一方では善悪を明確にしてその確執によるドラマティックな事件の数々を配し、最後に火山の大爆発による終末的状況下での善の勝利を描くなど、エンターテインメント(娯楽)性の強い作品である。
作者のブルワー=リットンは実際にポンペイに旅行してその様子を目にし、着想を得て一気にこの作品を書き上げたという[3]。


         あらすじ

ポンペイを訪れたキリスト教伝道師の老人オリンサスは、ヴェスヴィアス[4]火山が不吉な兆候を見せていること、救われるためにはキリストを信じなければならないことを市民に説くが、アイシス[5]の女神を信仰し、キリスト教を知らない市民たちは相手にしない。
青年貴族グローカスは、例年通りポンペイで夏を過ごすためにやって来た。彼は、酒場で奴隷として使われていた盲目の少女ニディアを助け、自分の召使とする。目は不自由だが利発で機転が利き細やかな心遣いのできるニディアは、よくグローカスの期待に応える。しかし同時にグローカスには、町を牛耳るエジプト人の大僧正アーベイシーズの悪を暴く目論見があった。知り合ったアペサイデスとアイオンの兄妹が、アーベイシーズの陰謀で莫大な財産を丸ごと奪われたのを知ったからである。アーベイシーズは妖術を使い、ポンペイの人々をだましてアイシスの女神を信じさせ、悪事を働いていたのだ。アーベイシーズの手下を捕えて彼の悪事を白状させたグローカスは、アペサイデスと共にアイシスの神殿に向かい、アーベイシーズに捕えられようとしていたアイオンを助けるが、その時大地震が起こって神殿は崩壊、アーベイシーズは下敷きになって死んだかのように思えた。
地震に驚いたポンペイの人々は、オリンサスの言うことを聞くようになり、キリスト教に改宗する者も出てきた。アペサイデスもキリスト教徒となった。
だがアーベイシーズは悪運強く生きのび、グローカスを毒薬で廃人にしようとする。彼は、グローカスとアイオンが結婚すると聞いて嫉妬に燃える富豪の娘ジュリアを通して、ニディアに人を狂わせる毒薬入りの壺を渡した。ジュリアは、これはグローカス様のためになる妙薬だ、とニディアをうまくだましてしまう。ニディアは自分を助けてくれたグローカスに強い好意を抱いていたので、グローカスのワインに毒薬を注ぐ。それを飲んだグローカスはたちまち狂い出し、外へ駆け出した。ちょうどその頃、キリスト教に改宗した市民たちがアーベイシーズの悪事を告発しようとしていた。アペサイデスもその一人だったが、彼は不運にもアーベイシーズと出会って剣で斬殺され、アーベイシーズは、気が狂ってそこへやって来たグローカスに罪を着せてしまう。グローカスは殺人罪で捕らえられ、円形闘技場で獅子の餌食とされることになった。アーベイシーズはアイオンを誘拐し、閉じ込めてしまう。ニディアも彼の手の者に捕らえられてしまった。
西暦79年8月24日、グローカスが処刑される日が来た。目が見えないニディアは毒薬の分量を誤り、少ししかワイングラスに注がなかったため、彼は既に正気を取り戻していた。彼は闘技場に引き出され、獅子たちが放される。だがどうしたことか、獅子はグローカスを襲わず、何かを恐れるような様子を見せる。そこへ、ニディアの必死の働きでアーベイシーズの正体を知ったグローカスの友人が到着し、役人や群衆に向かってグローカスの無罪とアーベイシーズの悪行を公にする。見物の市民たちは、「獅子は無罪の人には襲いかからないぞ!」、「アーベイシーズを処刑しろ!」と騒ぎ出す。その混乱の中、天地を揺るがして火を噴くヴェスヴィアス火山。ポンペイ市内は修羅の巷と化し、狂乱して逃げ惑う人々の上から灰や石が降り注ぐ。グローカスはアーベイシーズと出会って決闘を挑む。彼の剣は見事怪僧の息の根を止めた。捕らえられていたニディアとアイオンは辛くも脱出してグローカスにまみえるが、ニディアはそこで力尽き、グローカスは「かわいそうに、ニディア」と男泣きに泣く。
滅びゆくポンペイを後に、難を逃れた人々を乗せた船が進む。グローカスとアイオンも、二度と戻ることのないポンペイの街の跡を遠く見ながら去ってゆく。

 余話
本作品では、火山の爆発が起こる前に、ライオンがグローカスを襲わずうろたえるような仕草を見せる。動物が天変地異を人間より先に感知する可能性は古くから言い伝えられており、この物語のあらすじを紹介した雑誌『國際冩眞情報』も、関東大震災の特集号ということもあり、その点に言及している。第二次世界大戦後も動物による自然災害予知の方法が日本・中国などで研究されており、宏観異常現象として知られているが、なお不明の部分が多く、科学的・合理的証明は得られていないので、これをもって地震等の予知を行なうことはできない[6]。


 映像化作品

 以下の作品の他にもたびたび映像化されている。
 ポンペイ最後の日 - 1913年のイタリア映画
 ポンペイ最後の日 - 1926年のイタリア映画
 ポンペイ最後の日 - 1935年のアメリカ映画
 ポンペイ最後の日 - 1950年のフランス・イタリア合作映画
 ポンペイ最後の日 - 1959年のイタリア・スペイン・モナコ・西ドイツ合作映画


        ポンペイ最後の日 1959年

 『ポンペイ最後の日』(ポンペイさいごのひ、原題:Gli ultimi giorni di Pompei / The Last Days of Pompeii)は、1959年制作のイタリア・スペイン・西ドイツ・モナコ映画。
西暦79年、ヴェスヴィオ火山の大噴火により火山灰に埋もれて消滅したローマ帝国の街ポンペイを舞台にしたエドワード・ブルワー=リットンの小説「ポンペイ最後の日」の8度目の映画化[1]。
 当初、監督はマリオ・ボンナルドであったが、病気のため降板、セルジオ・レオーネが引き継いで完成させた。クレジットなしではあるが、レオーネの初監督作品となった。また、ルチオ・フルチがアソシエイト・プロデューサーとして参加している。

 西暦79年、ナポリ湾にのぞむローマ帝国の都市ポンペイ。100人隊の青年隊長グラウカスは久しぶりに故郷のこの街に帰ってきた。
その日、グラウカスは暴走する馬車から執政官アスカニウスの美しい娘アイオネを救った。2人はすぐにお互いに惹かれ合った。さらにグラウカスはムチを打たれているスリのアントニウスを助ける。その後、実家に帰ってきたグラウカスであったが、実家は強盗団に襲撃され、家族は皆殺しにされてしまっていた。実は最近、ポンペイでは謎の強盗団による襲撃事件が相次いでおり、巷では弾圧され地下に潜っているキリスト教徒の仕業ではないかという噂が広がっていた。
 ある夜、ポンペイの守備隊長ガリヌスは強盗団の疑いがあるとして、キリスト教徒たちの地下集会所を襲い、彼らを捕える。アイオネからキリスト教徒は盗みをしないと聞かされたグラウカスはアントニウスと共に独自に調べを進め、本当の強盗団をつきとめる。
グラウカスはこのことをアスカニウスに報告するが、アスカニウスは愛妾のジュリアに殺されてしまう。実は彼女はローマに滅ぼされたある国の女で、ガリヌスを操ってポンペイの転覆を謀っていたのだ。例の強盗団を操っていたのもジュリアだった。
 グラウカスとアイオネはジュリアの策略で捕らえられ、さらにグラウカスはアスカニウス殺しの犯人にされてしまう。キリスト教徒たちは闘技場でライオンの餌にされることになり、グラウカスとアイオネもライオンの前に引きずり出される。
 グラウカスとアイオネに危機が迫ったところへアントニウスらが助けに現れる。その時、ヴェスヴィオ火山が大噴火、ポンペイは火山灰に埋もれて消滅した。グラウカスとアイオネは間一髪脱出して、海に逃れたのだった。

    キャスト

 グラウカス:スティーヴ・リーヴス
 アイオネ:クリスティーネ・カウフマン
 ニディア:バーバラ・キャロル
 アントニウス:アンヘル・アランダ
 ジュリア:アン・M・バウマン
 ガリヌス:ミンモ・パルマラ
 イシス神の司祭:フェルナンド・レイ
 アスカニウス:ギレルモ・マリン
 キリスト教徒のリーダー:カルロ・タンベルラーニ




 グラッカス
    ポンペイの商人で有力者であるディオメと商売相手でもあるギリシア人貴族の若き商人。一応主役。イシス神殿のアイオニと恋愛 関係に陥るが、イシス神殿 の陰謀者、アーバシーの罠に嵌って殺人罪で逮捕され、円形闘技場で友人の花形剣闘士・ライデンと対決させられることになる。細身 なわりにはライデンとレス リングをして互角な程である。ライデンはこのレスリングを境に友人となる。下記は、ライデンとレスリングする前に、一人で円盤投 げの練習をして自己鍛錬を しているところ。こういう当時の生活風景が多出するところが、本作のいいところ。

 ディオメ
   富裕な商人。娘ジュリアとグラッカスを結婚させようと考えたり、対して政治的ポリシーも無いのに、なんとなく肌が合わない政治 家のクインと対立して課税 問題に口を出したり、キリスト教徒弾圧の闘技の開催を市民の前で主張したりと、それなりにかき回す。基本的に善人で、自分が推し 進めた剣闘技で、観衆が 「殺せ」という指を下げる(学説では指を上げる方が殺す合図だったとも)と、困ったようにクインの方を見て、仕方なく指を下げた りする。基本的に善人。ポ ンペイ遺跡に残る壁画を小人のギリシア人画家フィロスに書かせる(下記)が、あまりに写実的に書かれたため、俺はジュピターと ジュノーを書いて欲しかった んだ!と主張し、俺は芸術家だ!と返され、婦人が、「彼はギシリア人だから我慢しなさいよ」などという一幕がある。夫婦ともにぼ け役な感じ。

 ネディア
   盲目のディオメ家の奴隷少女。キリスト教徒。杖をついてどこへでも外出する。有名なポンペイの歩道や、横断歩道を杖で見分けな がら歩く場面が冒頭で出て くる。奴隷といっても、主人の添い寝も勤めるような奴隷ではなく、家事や伝令などをしている。ディオメの娘ジュリアが、グラッカ スと結婚させようとする父 に対して、ネディアに策謀を相談する時も、交換条件で交渉するなど、一家の一員のような扱いをされている。剣闘士・ライデンと恋 愛関係にあったが、途中で グラッカスに親切にされ、ジュリアの策謀に加担し、ライデンを振ってしまう

  ジュリア
   ディオメの娘。貴族の青年クローディアスと恋仲である。クローディアスと離されるのを恐れ、ネヴィアに、グラッカスと結婚する ようもちかける。1世紀の 古代ローマの上流貴婦人の髪型には、様々な流行があったとされ、イラストでは見たことがあったが、実際に映像で見るのは初めてか も知れない。下記右がジュ リア。左が母親。

 ペトルス
   ディオメ家の奴隷でキリスト教徒。娼婦のセティアと恋愛関係にあるが、セティアの赤子を「誰の子だかわかったものじゃない」と いうなど、少し冷たいとこ ろもあるが、キリスト教徒は絶対に裏切らず、逮捕され鞭打ちにされた時も最後まで口を割らなかった。一度はカレイアスの策謀で逮 捕されるが、セティアがネ ディアを通じてグラッカスに頼み、グラッカスが参事会に乗り込み、「彼は3日前に私が買い取った。今は私の奴隷である。問題の集 会の晩は、私の指示で、お 客の接待のための娼婦を買いに使いに出ていた」と弁護してもらい助かる。しかし、アーバシーの策謀で、キリスト教徒の隠れ家が、 民衆に襲撃された時に皆を 救おうと戦い、命を落とす。

 アーバシー
   本作唯一、最初から最後まで悪人だったエジプトの神、イシスを崇拝するイシス神殿の最高責任者。黒髪・顎鬚・黒服がトレード マーク。当然ながら、キリス ト教徒弾圧側であるが、彼の野望はポンペイ政界を通じて、ローマに進出し、イシス信仰を帝国全土の宗教とする野望にある。その野 望の為なら殺人さえ犯す。 下記はイシス神殿。最初はディオメ家を利用しようとし、彼がうまく動かないのを見ると、都市参事会議員のクインに近づく。
 アイオニとアントニアスの育ての親でもあるが、寄付が足りないと、病気の子供をつれてきた母親を冷たく突き放し、寄付と称して 免罪寄付を民衆にさせるなど、悪徳業者そのもの。

 カレイアス
   アーバシーとほぼ同格の神殿の権力者。当初はアーバシーと一身同体のようであったが、途中でアーバシーを追い落とそうという姿 勢が見られるようになる。 遂には仲間割れから、アーバシーに陥れられ、牢屋に入れられてしまう。最後の最後になって(噴火が起こり、市内が大混乱になって いる時に)、アーバシーを 告発する。

 アイオニ
  唯一既知の女優、オリビア・ハッセー。エジプト出身だが、父とともにポンペイに移住し、父の死後、弟と ともにアーバシーに育てられる。イシス神殿に住んでいるが、イシス神官というわけではない。後半になるまでアーバシーを信じてい たが、遂に真相を知る。ア イオニの髪型は、一見普通な感じだが、よく見ると、ジュリアなどと同じで結構変な髪形。人の気持ちを慮るばかりに、一時はネヴィ アの為にグラッカスをあき らめる

 アントニアス
   アイオニの弟。まじめな性格で、イシス神殿の神官を志望するが、カレイアスの乱行などを見て、神殿の腐敗に疑問を抱き始め、遂 にはアーバシーが、父を殺 した張本人だと知ってしまう。一度は、神官となる儀式・イニシエーション(実態は、薬と2人娼婦による接待で忘我状況となる)を 体験し、一度はアーバシー 側に留まりそうになるが、イニシエーション後、娼婦セティアが居残り、キリスト教司祭のオレンティスのところに連れて行かれる。 最初はキリスト教への偏見 から頑なだったが、オレンティスと一緒に漁に出て、その人柄に、ついにはアーバシーを客観的に見れるようになる。しかしまじめで 一直線なあまり、無防備に 夜中、人気の無い市街でア−バシーを問い詰め、刺し殺されてしまう。主人公のグラッカスは、そこに通りがかり、殺人者にされてし まう。丸坊主で高校球児み たいな風貌からして、一直そうな感じ。下記は、2カット程度しか登場せず、台詞も無かったが、イシス神官の巫女。

 3.キリスト教徒

 オレンティス
   キリスト教司祭。一見ヴァイキングかと思うような風貌と服装である。当初、名前がわからなかったので、ずっと「ライオン」と呼 んでいた。普段は鍛冶屋で 働いており(経営しているのかも知れない)、店の奥にキリスト教徒の隠れ家がある。郊外での集会での当局の摘発や、アーバシーの 煽動による隠れ家への民衆 の襲撃時にも生き残り、粘り強く、逞しく、最後まで人々を引っ張ってゆく。当時の生活風景として、彼の鍛冶屋も見所の一つであ る。下記は参事会で演説する オレンティス。

 ライデン
   花形剣闘士。キリスト教徒。奴隷の身分からなんとか脱却したいと考えている。町へ出れば、若い女性に取り囲まれる(現在のイケ メンタレントと変わらな い)が、そんなものに価値が無いことを熟知していて、自由の身分を手に入れることを渇望している。グラッカスにネディアをとられ た(と思った)時も、自棄 酒を飲んで耐えた。最後にアントニアス殺しの下手人とされたグラッカスと、円形闘技場で戦う羽目になってしまうが、最後まで時間 稼ぎをする戦い方をした。 そうして、観衆が指を下げて「殺せ!」というのを、ためらっているうちに、大噴火が起こった。

 セティア
   娼婦でキリスト教徒。赤子もち。ペトルスの恋人。バイトでイシス神殿の儀式(イニシエーション)を手伝っている。同じキリスト 教とのネディアを通じてグ ラッカスにペトルスを救ってもらってから、グラッカスに恩義を感じており、グラッカスの恋人、アイオニの弟がイシス神殿の儀式を 受けた時は、儀式後、弟を 連れ出して、アーバシーの陰謀を伝える。更に、最後はアーバシーの煽動で民衆がキリスト教徒の隠れ家を急襲したとき、ペトルスが 死亡したことから、アーバ シーに復讐心を抱いており、大噴火時の混乱の中、ついにアーバシーをしとめ、ネディアに赤子を預けて死す。逞しく、信義に篤く、 可哀相な女性であった。

 クイン
   唯一既知の俳優、アンソニー・クイン。都市参事会の筆頭議員。キリスト教徒は処罰せねばならぬと考えているが、弾圧や虐待は考 えていない、穏健主義者。 円形闘技場でキリスト教徒の処刑を願う群集が議事堂におしかけた時も反対演説をした。そういえば、彼は助かったのだろう か。

 クローディアス
  貴族。ジュリアの恋人でグラッカスの友人。彼の職業は最後までわからなかった。アーバシーの陰謀を知り、それを打ち砕くべく 活動するが、アーバシーに説得されそうになるなど、いかにもひ弱な上流人、という感じだった。

 ガイウス
   郊外に年老いた妻と二人だけで世を離れて住む老人。キリスト教徒ではないが、この家には奴隷がいないのが目を引く。過去のこと はあまり語りたがらない が、アーバシーの陰謀が遂に見かねるところまで来た時、グラッカスとアントニアスに、アーバシーの過去を話してしまう。そして自 分のやったことも告白す る。いわく、アーバシーがアイオニとアントニアスの父を殺した時、姉弟を保護して育てることを条件に、アーバシーの罪の隠蔽に力 を貸したと。最後には、婦 人の強い説得もあり、ローマに赴いて告発することを決意するが、その前に大噴火が訪れ、自宅で妻ともども死す。