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BENーHUR 『ベン・ハー』(Ben-Hur: A Tale of the Christ、副題『キリストの物語』)とはアメリカのルー・ ウォーレスが1880年に発表した小説である。ローマ帝国支配時代のユダヤ人貴族ユダ・ベン・ハーの数奇な半生にイエス・キリストの生涯を交差させて描く。 紀元26年、ローマ帝国支配時代のユダヤにローマから一人の司令官が派遣される。彼の名前はメッサーラ。メッサーラは任地のエルサレムで幼馴染のベン・ハーとの再会を喜び合う。ベン・ハーは貴族の子でユダヤ人とローマ人ながら2人は強い友情で結ばれていた。しかし、2人の立場はエルサレムでは支配者と被支配者。そのことが2人の友情に亀裂を生むことになる。その折も折、新総督が赴任してきたときおこなわれたパレードでベンの妹が二階で見物していたが、寄りかかった石製の手すりが崩れて石が落下して危うく総督にぶつかりそうになるという事件が起きたことで、ベン・ハーはメッサーラに総督暗殺未遂の濡れ衣をきせられ、家族離散、自身は当時奴隷以下の扱いであった罪人におとされるという憂き目にあう。護送中、苦しむ彼に一杯の水をくれた男がいた。その男こそがイエス・キリストであるということをベン・ハーはまだ知らなかった。その水を飲むとなぜかベンは体力を取り戻し、再び生きる気力を取り戻したのであった。罪人であるベンを介抱しようとするキリストをローマ軍の兵士はぶん殴ろうとするが、不思議な雰囲気に圧倒されそれは適わなかった。この段階で物語はベンが大きな力によって加護されていることを示唆する。 罪人としてガレー船のこぎ手(番号で呼ばれ、船が沈没すれば捨てられる捨て駒である)とされたベン・ハーは海戦において司令官の命を救うという大殊勲をあげ、彼を見込んだ司令官の養子にまでとりたてられる。戦車競走の新鋭としても注目されることになり、ユダヤへ戻って家族を探していたベン・ハーは母と妹が死んだという報に涙し、メッサーラへの復讐の鬼と化した。 やがてエルサレムでの戦車競走で不敗のメッサーラに挑むことになるベン・ハー。激闘の末、ライバルのメッサーラを倒したベン・ハーは、瀕死のメッサーラから母と妹がハンセン病に感染して療養場にいることを知らされる。当時はハンセン病の効果的な治療法がなかったのでベンは偉大な霊力を持つと人々の間で信じられていたイエス・キリストのもとに二人を連れて行きその御力に縋った。すると奇跡が起こり二人のらい菌は死滅し、後遺症も跡形もなく完治した。三人はキリストに感謝し物語りは段切りを迎える 『ベン・ハー』(Ben-Hur)とは1959年制作のアメリカ映画である。ルー・ウォーレスによる小説『ベ ン・ハー』の 3度目の映画化作品である。ウィリアム・ワイラーがメガホンを取った。 主人公ベン・ハーを演じたチャールトン・ヘストン、メッサーラを演じたスティーヴン・ボイドたちの名声を一気に高めた作品ともなった。もともとベン・ハー役はポール・ニューマン、バート・ランカスター、ロック・ハドソンなどにオファーされたが諸事情からヘストンに役が回ってきた。ニューマンは「スクリーンに堪えうる下半身じゃない」という理由で出演を断った。 1959年11月18日にプレミア公開され 212分の大作ながら全米公開後、瞬く間にヒットとなった。同様に全世界でも公開されてヒットした。54億円もの制作費が投入されたが、この映画1で倒産寸前だった MGMを一気に立て直すことができた。 撮影に使われたのは『愛情の花咲く樹』と同じ70mm映画用カメラ“ MGMカメラ65”。これに左右幅を 4/5に圧縮するパナビジョン社製アナモフィックレンズを取り付けアスペクト比 1:2.76を得ている。同方式は数年後パナビジョン社があらためて「ウルトラ・パナビジョン70」として採用した。なお撮影の多くはイタリアのローマにある大規模映画スタジオである「チネチッタ」で行われた。撮影では戦車がカメラに突っ込み大破する事故もあった。またカエサルに対してのローマ式敬礼が描かれた。 序章でミケランジェロのフレスコ画『アダムの創造』が効 果的に使用されている。 同年アカデミー賞にて11部門を獲得。この記録は『タイタ ニック』(1997年)、『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰 還』(2003年)がタイ記録を樹立するも破られていない。異 なるのは『ベン・ハー』では 演技部門でも2つ受賞している のに対し、後者2作は視覚効果や音響など技術部門で多数受 賞しつつも演技部門受賞ではいずれも受賞を逃している点で ある。 日本での一般公開は1960年 4月 1日だが、これに先立ち同 年 3月30日にはテアトル東京でチャリティ上映が行われた。 このとき昭和天皇・香淳皇后が招かれ、日本映画史上初の天 覧上映となった。ヘストン夫妻もこの場に立ち会っている。 1907年版や1925年版のサイレント映画の他にも、 2003年版のアニメ作品も有る。 2010年版のテレビドラマ等も有る。YouTube等 でもフルサイズのままで観れる、原作に忠実に描いた為か、 1959年版とは若干イメージが違う。イエス・キリストを 後ろ姿丈で偉大さを表現した1959年版を凌ぐ作品が今後 も作られる事を期待しよう。 |
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