ソドムトゴモラ




 ソドム(ヘブライ語:סדום、英語:Sodom)とゴモラ(עמורה、Gomorrah)は、旧約聖書の『創世記』19章に登場する、天からの硫黄と火によって滅ぼされたとされる都市(商業都市)。後代の預言者たちがソドムとゴモラに言及している部分では、例外なくヤハウェの裁きによる滅びの象徴として用いられている。

 罪[編集]
ソドムの罪(ときにソドミー)[1]については、古来、『創世記』19章前半、特に19章8節のロトの提案内容[2]から推察して、甚だしい性の乱れが最大の原因であったとする見解が一般的である[要出典]。他に『エゼキエル書』[3]16章[4]49-50節において、次のように書かれる。「お前の妹ソドムの罪はこれである。彼女とその娘たちは高慢で、食物に飽き安閑と暮らしていながら、貧しい者、乏しい者を助けようとしなかった。 彼女たちは傲慢にも、わたしの目の前で忌まわしいことを行った。そのために、わたしが彼女たちを滅ぼしたのは、お前の見たとおりである。 」[5]さらに16章53節から55節では、いずれソドムとその娘たちを復帰させることを、神が示唆している。「わたしは、捕らわれた彼女たちを帰らせる。すなわち、捕らわれたソドムとその娘たち、捕らわれたサマリアとその娘たち、および彼女たちと共に捕らわれたお前たちを帰らせる。 お前は自分の不名誉を負わねばならない。また、お前が彼女たちを慰める結果となったすべての行いのゆえに、不名誉を負わねばならない。 お前の妹であるソドムと、その娘たちは元の姿に帰り、サマリアとその娘たちも元の姿に帰り、また、お前と娘たちも元の姿に帰るであろう。」[6]一方、旧約時代からの伝承を受け継いで編纂された新約聖書においても「ユダの手紙」において「ソドムやゴモラ、またその周辺の町は、この天使たちと同じく、みだらな行いにふけり、不自然な肉の欲の満足を追い求めたので、永遠の火の刑罰を受け、見せしめにされています 」[7]との記載があり、ソドムやゴモラが「不自然な肉の欲」によって罰されたことを古代のユダヤ地方が伝承していたことが確認できる。クルアーンにも町の名前は出てこないが、ほぼ同じ物語が述べられており、預言者ルート(ロト)に従わなかったために、彼に従ったわずかな仲間を除き滅ぼされた。その際、神に滅ぼされた他の民(ノアの洪水で滅んだ民や、アード族やサムード族(英語版)など)とは異なり、ルートの民(すなわちソドムの住民)は、偶像や他の神を崇拝する罪ではなく、男色などの風俗の乱れの罪により滅ぼされた[要出典]。なお創世記19章と士師記19章には多くの共通点のあることが指摘されている。[8]




 『ソドムとゴモラ』(原題:Sodom and Gomorrah / The Last Days of Sodom and Gomorrah)は、1962年制作のイタリア・アメリカ合衆国合作の映画。ロバート・アルドリッチ監督。
旧約聖書の『創世記』に登場する都市、ソドムとゴモラの堕落から神の怒りによって滅亡するまでをロトを主人公に描く。
クレジットなしでセルジオ・レオーネが第二班監督を務めている。



 監督ロバート・アルドリッチ
脚本ヒューゴ・バトラー
ジョルジオ・プロスペリ
製作ゴッフレード・ロンバルド
マウリツィオ・ロディ=フェ
製作総指揮ジョーゼフ・E・レヴィーン
出演者スチュワート・グレンジャー
アヌーク・エーメ
音楽ロージャ・ミクローシュ
撮影アルフィーオ・コンティーニ
シルヴァーノ・イッポリティ
シリル・J・ノウルズ
マリオ・モントゥーリ
製作会社パテ
ティタヌス
配給アメリカ合衆国の旗 20世紀フォックス
日本の旗 日本ヘラルド映画
公開アメリカ合衆国の旗 1963年1月23日
日本の旗 1963年10月12日
上映時間154分
製作国イタリアの旗 イタリア
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語英語


キャスト[編集]
ロト:スチュワート・グレンジャー
ベラ女王:アヌーク・エーメ
イルディス:ピア・アンジェリ
アスタロス王子:スタンリー・ベイカー
シュア:ロッサナ・ポデスタ
メルカー:リック・バッタリア
ジャコモ・ロッシ=スチュアート
シラ・ガベル
アントニオ・デ・テッフィ
アルド・シルヴァーニ
フェオドール・シャリアピン・ジュニア
クラウディオ・モリ
宝みつ子
(Wikipediaより)




         あらすじ

 広大なイスラエルの砂漠。遊牧民族ヘブライ人達の一行で、指導者ロット(スチュワート・グレンジャー)に率られ永住の地を求めて苦渋の旅の果、ヨルダン川の辺に住居造りを始めた。ソドムとゴモラの女王ベラ(アヌーク・エーメ)は弟アストロフ(スタンリー・ベイカー)の反対を押えて彼等に領土を与え、友好を結んだ。外敵に対する深慮遠謀である。イルディス(ピア・アンジェリ)という女奴隷まで与えられた。ある日、数名の奴隷がロットの所へ保護を求めて来た。アスタロフと追手が来たが逆に傷つけ捕えてしまった。ロットの娘シュア(ロッサナ・ポデスタ)が彼の看病をしたがある朝、馬を奪って逃亡、奴隷をも奪い返した。ロット達はベラにその返還を抗議、アスタロフがかねてから王座を狙っていることを感知していた女王はロットを殺すべきと主張するアスタロフを退け同盟を結んだ。その日ロットとイルディスとの結婚式が祝福に包まれて行われていたが、宴たけなわの頃、密約を交わしていたアスタロフとヘラム族の夥しい軍勢の奇襲をうけ、直ちに女子供をソドムとゴモラに避難させ、一気に宮殿にまで攻め込んだヘラム族を途中の谷間で石油作戦を展開、有利な戦果をみたが、ロットの腹臣メルカー(リック・バッタリア)の裏切りでヘラム族の陣容を立て直すことになった。ロットはすぐに苦心して作ったダムを自ら破壊、その激流によって完全な勝利を修めた。住む家を焼かれた彼等は、女王の申し出を受けて宮殿に移り住むことになった。数年が過ぎた。ヘブライ人は豊かになり、あれ程奴隷制を否定していたロットまでが黙認してその生活に慣れきってしまっていた。意見をする部下の言葉に自分の姿を反省したものの女王から宰相の位を与えられたときだったので黙殺してしまった。宰相の位を遂われたアスタロフは嫉妬にかられ、彼に果し合いを申し込んだ。ロットはアスタロフにとどめをさして初めてハッと我に帰った。愛と慈悲をといていた自分が衆目の前で殺人を犯したのだ。一人牢獄で悔恨の念を祈りで和らげようとした。イエホバの神よ、どうか私の道をお示し下さい。祈りが届いたのか、奇跡が起り、ソドムとゴモラの宮殿から逃れることを、神が許した。そして再びヘブライ人達の長い旅が始まった(Movie Walkerより)