灰猫の憂鬱



 ☆灰猫
  昔の民家の厨房は土間が多かった、大きな竃が有り、大釜で毎朝炊飯をして居た。極寒の冬の土間の冷え込み大変で有った。冷たいお水で御米を砥ぐ姉さん被りの若女将、藁に火を点けくべると中から猫が飛び出し仰天して腰抜かす。白猫も灰に塗れて灰猫で有る。灰被り姫の童話は西洋に有る、シンデレラ姫物語で有る。ディズニーのシンデレラの漫画動画は原作からの乖離が酷い、原作に無い続きまで勝手に作って仕舞って居る。日本のグリム名作劇場の漫画動画を見ると可成り珍奇に見えて仕舞う。西洋の漫画動画が遅れたのには宗教上の理由が有る。人が悪い事をするのを子供に見せたく無い思いが有る。皮肉の策として動物の擬人化が有る。犬や猫が洋服を着て人の言葉を喋る珍奇な世界で有る。ディズニーの漫画動画でも動物に人の言葉を平気で喋ら
して居る。ディズニーが著作権を70年と言い出し、シンデレラがYouTubeで無料では観れ無い、動画の有料化が静かに進んで居る。300円出してシンデレラを見る子供がどれだけ居るので有ろうか。ディズニーは本当に子供の事を考えて居たので有ろうか。

  初雪や、猫の足跡、梅の花。初雪や、二の字二の字の、下駄の跡。極寒の雪野の御用は下駄を履かぬ猫には辛い苦行に成る。
  御三度の支度に追われて動き廻る若女将の足袋の上に迄乗りたがる。

  座敷で新聞を広げて時事ニュースを読んで居ると猫がやってきて土足の儘で新聞の上を歩いて邪魔をする。頭を張ってしかると背に乗り、鼠退治し天下泰平の夢見たりで有る。開け放しの座敷の上を闊歩し、野生を秘めながら逃げて行って仕舞わない不思議が有る。座敷の隅に鼠の頭と尻尾が落ちて居るのを若女将は見つけて、またまた仰天で有る。有る真夜中に猫が喉をゴロゴロ鳴らして目を覚ました、猫が泪を流すを見て仕舞った若女将、猫が鼠を咥えて寝床に入れると思って、またまた仰天で有る。鼠では無く、生んだ我が子を寝床の中に入れようとしたので有る。猫にとって人の寝床が一番安全で有ったので有る。安全な寝床も時に災難が、猫は慌てて顔お出しで有る。雪夜の晩は枕元で手を着いて何やら鳴く、横着な猫は顔の上に乗る、首に巻き着いて生首巻で有る。

 猛暑の夏の熱帯夜、蚊帳の中に入れろと又鳴く、獣を捕らえる罠の網の様な物騒な蚊帳の中に入りたがる。確かに蚊帳の中は安心感が有る。出る時は黙って出て行く。猫を抱いて門の外に出ようとしたら暴れて大変ンな事に成る。飛び降りて家に逃げ帰る。

 ☆竜舌蘭
  竜舌蘭は百年に一度丈咲くとか、咲きと枯れて仕舞う。現地の砂漠では至る所に生えて居るので花を見るは珍しい事では無い。枯れるを予知して咲いて種で命を繋ぐとも思える。アロエも水を遣り過ぎると花を付け無い。泥田に咲く清らかな蓮の花、仏教の輪廻の教で有る。種で時間旅行が可能、実際に千年も昔の種が発芽した。生物の進化の最終目的が判らない。最強の動物、最大の動物、最も知恵有る動物も絶滅して仕舞った。今が大宇宙の最盛期で有る事が判る。自分の居ない大宇宙など意味が無い。太陽も後50億年もすれば赤色巨星に成って地球を飲み込む事で有ろう。後百憶念もすれば隣の銀河と衝突し併合して居る可能性も有る。大宇宙自体の終焉も有っても可笑しくは無い。生物進化の不可解が有る。生物の種類の数の多さを世界地図に色分けすると生物の種の多い所に邑が有る。大陸がぶつかった所は交配が進んで種が多い。放射能を含んだ溶岩が吹き出す所に種が多い。放射能も生命進化に寄与して居る事が判る。生命進化に月が大きく影響して居る事が判る。生命の発生は必然とも言えるが今に自分が居るは奇跡で有る。


 ☆宇宙
  静かな湖面に一石を投じると円形の波紋が湖面全体に広がる。波はエネルギーが広がる丈で水面が上下するだけで水が動く訳では無い。
 夜空を天体望遠鏡で観測すると遠い銀河程速く