サイレン

 サイレン(号笛)は今では防災訓練の時位しか聴く事も無いが、月き始めの一日の朝の8時に鳴らす伝統の有る地域も有る。住人以外は余程朝早く出勤する人しか聞く事も無いが。サイレンの音を聞いて、戦時中の空襲警報のサイレンを連想する人も最早数少ない。空襲警報のサイレンを聞くと小用を催す人も多かったとか。爆撃の恐怖と防空壕の中で我慢するのが辛い為でも有る。学校を出た善男善女も、必要の前に法律無しか、かくて壕の周りが汚され臭う結果とあい成って居た。
 サイレンと言う言葉に人魚の意味が有る外国語も多い。西語にも有る。英語にはマーメードと言う別の言葉も有るには有るが。妙なる美声で歌を歌い、船乗りの心を惑わし、海に落とすと言う、ギリシャ神話にも登場する女の半人半魚の海の海精、妖精、精女の事で有る。授乳をして居る海獣を見間違えたと言う説も有る。男ばかりの船で長く辛い航海が続くと心まで変に成るので有ろうか。人魚伝説は西洋丈の物語と思いきや、日本にも人魚伝説が有る。小川未明の童話の「赤い蝋燭と人魚」は余りに有名。
 巨大地震が発生した時に瞬時に地震情報を送信し、離れた地域では本震が到達する前にサイレンを鳴らし、地震情報をアナウンスするシステムが起動した。震源では間に合わ無いで意味を成さ無い。其の数秒間に身の安全を確保すれば、本震が来ても命が助かる可能性が出て来る。訓練では妊婦に扮した女性職員が安全な場所に誘導されたりするが、訓練では間の抜けた話では有るが、実際では数秒の行動が生死を分かつかも。重要な事でも有る。災害が実際に起きた場合に自動的に電源スイッチが入り、災害情報が受信出来るサービスは、又別途別の話では有る。月に一度テレビで試験放送も行って居るので御存知の方も多い筈たが。
 サイレンに似た英語の言葉にサイレントが有る。此れは逆に音の無い静寂の事で有る。サイレント映画の其のサイレントで有る。音が出無い為に弁士が熱弁をふるって居たのである。「サレント ソング」と言う可笑しな歌が有る。音の無い歌の意味で有る。「卒業」の映画のテーマ曲にも効果的に使われて居て馴染みの深い歌で有った。
 昔、此の大阪の地にも空襲警報が発令され、サイレンが鳴り響き、B29爆撃機が飛来し爆弾を投下して行ったので有る。爆弾の炸裂の衝撃波は凄まじく、当時は少なかった太った人も吹き飛ばされる威力で有った。モンペを濡らしてしまって恥ずかしい思いをした御婦人も。政治家、軍人、財閥の野望の為に始めた戦争の顛末でも有る。日本の世界に誇れる平和憲法を改悪してしまっては、再びサイレンの鳴り響く日が来無いとも言い切れ無い。国民投票法を改悪し、教育基本法を改悪し、戦争への布石は敷かれ始めて居る。少数政党の戯言等聞く耳の持たぬ政治家も多い。自分丈の考えが正しいと思い込んでしまう、心の蒙昧の成せる業でも有る。
 身体が発する警報サイレンは自覚し難い。健康診断の人間ドックで始めて判る場合も有る。会社を定年退職すると人間ドックも受け無い人も多い。病院で生まれ、病院で死んで行くのが当たり前に成ってしまって居るんが、悲しいところでも有る。願がわくば自宅の蒲団の上で死にたいもので有る。死期は自分で判るので有ろうか。老人が死ぬ前に身の周りを片付け始めてと言う話は良く聞く。風呂に入って身体を清めてから死にたいのか、死ぬ前に風呂に入りたがる病人まで居る。老耄し珍奇な遺言を残し、遺族を困らせる老人迄居る。ペットに遺産を残す孤独老人も居る。
 毎日使用して居る愛用のパソコンが突然に壊れるのは一大事で有る。其れを懼れて複数台のパソコンを持って居る人も居る。突然にインターネットも出来無いのでは困った問題でも有る。突然にヒューズが飛んだ様に壊れる場合も有るが、事前に警報とも取れる兆候が現れる場合も有る。OSが起動し無く成るトラブルは以外と多いが電源スイッチすら入らない不具合が発生する場合も有る。突然強制的に再起動が掛かる場合は要注意で有る。ウイルスに感染して再起動が強制的に掛かる事例は以前にも有ったが。巧くOSが起動しない原因の一つにパソコン内の廃熱が原因の場合も有る。真夏に空調の無い部屋でのパソコンの使用は要注意でも有る。CPUファンの不具合にも注意が必要。CPUファンを装着せずに通電してしまい、高価なマザーボード、CPUを一瞬にオシャカにしてしまった事例も有る。HDDも廃熱が悪いと壊れ安い。HDDが増え、ファンが増えると騒音も酷く成る。大きな扇風機の様なファンの付いたPCケース迄販売されて居る。消音と廃熱、相反する世界でも有る。CPUを水冷で冷やす装置迄販売されて居る。電気製品に水を使う危惧も有る。液が漏れたら一巻の終わりでも有る。
 津波の恐ろしさは一度丈で無い場合が有る事で有る。津波警報が出てサイレンが鳴って、人々は丘の上の安全な所に避難して置き乍、第一波が来て被害がで人を助け出そうと海岸に集まり、中には被害を見にノコノコと戻った徒の野次馬も、其処へ更に大きい第二波の津波が来て大きな被害を出した事例も有る。地形に因っては思わぬ津波の跳ね返り、合波現象も見られる。サイレンが無いと其処迄津波が来て居ても気付かずに波打ち際で小波と戯れて居る人も居る。
 サイレンが無かった昔、火事の時は半鐘を敲いたもので有る、敲き方で近い遠いが判った。今は消防署以外にも消防団の分団でもサイレンを持って居る所も有る。当然鳴らし方、回数、長さで緊急度が判る。訓練の召集の場合は一回丈で有る。
 真夜中でもサイレンが鳴ると消防団員は出動しなければ成ら無い。出動したら分団に出動人員の日当は出る。間違って悪戯でサイレンのスイッチを入れてしまい、大騒ぎに成った逸話も有る。子供の頃に聞いたサイレンの音は途方も無い大きな音に聞こえた。村中に聞こえたので有る。騒音も無く世間が静かで有ったせいも有るが。年に何回かの訓練の時にしか鳴らさ無いサイレンが、本番の時にも鳴るものと思い込んでしまうのは危険で有る。サイレンは警報で有る。一大事が起き走って居る列車を止める為には停車信号の赤旗を振る必要が必須で有る。白旗は安全、通過許可の標で有る。ロシアの小説に「信号」と言う話が有る。シャツを裂いて作った、俄かの白旗の血染めの赤旗で列車を止めて乗客の命を救った話で有る。 正義より選挙の為の人気が大事の政治家の世界。危惧を感じ警報のサイレンを鳴らす、政治家、評論家、大学教授は数多居るが、命掛けで自血の赤旗を振る正義漢は少ない。
 人魚の甘い歌声に心を惑わし、進路を見失う船乗りの如くでも有る。










          2007−10−09−267−01−01−OSAKA



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