氷床の猫

 「トタン屋根の猫」と言う洋画や舞台も有った。靴を履かぬ猫は夏の日中の熱く焼けたトタン屋根を歩くは大変で有る、歩く様子が珍奇に見える。冬の朝雪の日の板の間を素足で歩くも猫にとっては辛い事で有る。内部に野生を秘めた首輪を付けられ拘束される事が極端に嫌う猫も、静かに我慢して人に抱かれる珍奇の世界でも有る。板の間を歩き廻る人の足の上に迄乗りたがる厚かましさで有る。雪夜の晩には人の寝床に忍び込む有様で有る。寝床で人の生首巻きに成ったりで有る。本当に人を慕って居るかわ疑問でも有る。猫は鼠を捕って貰う為に泥足で座敷の上を歩く事を許された唯一の家畜で有る。虐めると祟ると言う言い伝えも有る鼠を取る事意外は要求され無いが神に近い存在では有るが。座敷の隅に鼠の頭と尻尾が有るのを見て驚愕為た人も多い筈。猫の仕業でも有る。座敷で昼寝を為て居ると猫が何処からか遣って来て片脚を乗せて啼く。勝手に載ると叱られるのが判って居るので有る。膝の上に載れば背中を撫でられるのが判って居ても載るので有る。身体を撫でられる位は我慢が出来る事なので有ろう。
 或る小学校の池の傍の秋に無惨に剪定され花も咲かせなんだ桜の樹が精一杯に若枝を伸ばし、見事に若葉茂れりで有る。秋には又丸坊主に剪定され来年の春も花を咲かせずで有る。枯らした後の二代目の苗木が既に春に花を咲かせた。人の邪悪な心から逃げれぬ桜の樹の不運で有る。近くのマンションは剪定費をケチってか未だ剪定せずの伸び放題で有るのにで有る。土が雨で流れ根が見えたらで有る。染井吉野も桜ん坊は出来るが果物用の物とは可也違う。期待するとガッカリする。
 最近朝に犬を散歩に連れて居る人を良く見かける。条例の為か人が犬の糞の始末をさせられる珍奇が有る。最近の犬は小型の可愛い縫い包みの様な犬が多く見かける。大型犬は糞の始末も大変に成る為でも有る。昔乍の精悍な雑種は滅多に見かけ無い。散歩に連れられて居る犬は仲間の犬に出会うと忽ち喧嘩で有る。傍を歩く通行人には犬は殆んど無視で有る。犬は自分達の未来は人の好みで交配が続き進化が進んで居る事を未だ知ら無い。人さえ居なければ大型の獰猛な野獣に進化出来て森の王者に成れたものを。人が居無く成ればペットの犬も野生に戻り野犬化し獰猛に成り、鶏までも空を飛ぶ、人が島から全員避難した大島の事例も有る。犬は聴覚や臭覚が人よりも遥かに優れて居る。犬を番犬に使うは古来からの理に叶った選択支で有る。其の犬を座敷で飼ったりちゃんちゃんこを着せる珍奇が有る。
 マンション等の集合住宅では管理組合が犬や猫の飼育を禁じる場合も有る。吠えて煩いと苦情が出る為でも有る。熱帯魚等は吠え無いので飼っても良い事に成って居る。アストロノウタスと言う可也大きく成る熱帯魚も売られて居る、生きた金魚を餌にする子供達の趣味の世界からは少し離れた生き物でも有る。水槽の中に入れられた金魚は地獄で有る。恐怖で動きが変で有る。水面を覗き込むと飛び跳ねて唇に喰らい付く場合も有るので注意が必要。金魚の居る池に鯉を放っても金魚は食べれ無いが、後から入れた金魚は食べられてしまう。先住者への尊厳が有る為で有る。
 巷の烏はゴミ袋を破りゴミを穿り出し、街を汚く為る犯人でも有る。繁殖期の一時を除いて人を襲う事は少ないが、冬には電線に止まって夜明けを待つ事も有り。通勤の為に歩道を歩いて居ては糞を浴びせ掛けられ兼ね無い。電線が温かいのか不思議な光景でも有る。烏が多いと何故か鳩が少ない。烏が居なく成ると鳩が寄って来る。マンションのベランダに鳩が小枝を運んで巣を作る事も有った。雀も軒下の隙間に藁屑を運んで巣を作る。烏が鳩を襲うのか不思議で有る。以前に鷺を襲って居る烏を見たから鳩を襲っても不思議では無い。網戸に張り付いて中の様子を覗う事も有るので注意が必要。
 燕は人とは特別な関係で有る。人家の軒下を借りて巣を作るが、軒下丈では無い。人家の中の玄関の特別高い天井に巣を作ったので有る。昔は便所が外の所も多くしょっちゅう人が出入り為る玄関にで有る。当然夜中は戸を閉めて仕舞う。燕の為に戸に穴を開けた家も。人の傍では蛇に襲われる事も無い為でも有る。猫の居る家は避けるのは判るが、代々巣を作る家と一度も作られ無い家が有るのは不思議で有る。相対に家の前に籾を干す広い庭の有る農家がに巣を作る事が多かった。雀が囚われ鳥かごの雛に餌を運んだ事例が有る。其の雛の親で無い可能性も有る。鳴き声で母性本能が甦るのか。親を亡くした燕の雛に餌を運んだ雀の事例も実際に有る。餌の種類が違っても育つのも不思議で有る。種が違っても母性本能は同じなのか。巣立った後の空き巣に童話の様な恩返しの桜貝は入って居無い。
 昔は牛や馬も良く働いて居た。馬力を引いたり、田圃を耕したりで有る。馬車馬の様に働いて居たので有る。人と牛の思いも違う場合も有る。一度荒起こしをし次に細かく耕して終わりだが念入りにしようと為ると動か無い。そんな余計な事はせんで宜しい言って居るので有る。御店の前に塩を盛は牛車を引く牛が塩を舐める為に立ち寄った名残でも有る。
 昔の様な天井裏の鼠と鼬の運動会の音は久しく聞か無いが。蚊帳の上に蛇が落ちた事例も有る。白蛇は特に神聖化され神さま扱いで有る。日本の本土には命に係わる猛毒を持った動物は少ない。蝮や蜂等で有る。沖縄には特に猛毒の毒蛇の波布が居るが。蜂等の身体の警戒色を見た丈で毛嫌い為る人が殆んどで有る。長年苦しめられた恐怖が遺伝子の中に書き込まれて居て、本能的に危険を察知する為でも有る。昔は蝮は口から御産を為に牙が邪魔に成る為御産の時期に矢鱈人を噛んで牙を折ると教わったが実際には総排出口からの御産の様で有る。飼って観察すれば確かめられるが毒蛇の為飼育するには許可が必要で有る。咬まれたら血清が必要。血清が手に入ら無いと危険でも有る。咬まれると危険な蝮では有るが昔から強精作用が有ると信じられ薬用に利用されて来た。
 座敷の上を悠然と歩く家猫にも虎や豹の面影が有る。家畜で有り乍、野獣の野生を内部に秘めて居る。鼠を捕って貰う事以外に何も期待為無かった為に猫は自由奔放でも有る。其の自由奔放が家猫と人の特殊な関係が有る。鋭い牙と鋭い爪を持ち乍、滅多に人を攻撃為無い、シャムネコは性格がきつく懐けるのに苦労する。親子の様な擬似的な関係が続いて居る。飼い犬に手を咬まれると言う言葉が有る。あんまり美味しそうに食べて仕舞ったのでモット入れて遣ろうとウッカリ犬の食器に手を遣ると取られると思ってか手を咬まれる時が有る。明日から誰に餌を貰う心算で有ったのか。捕獲した野良犬は何日かの猶予期間が有るが持ち込みの場合は即処理される。処理される犬の悲しい顔を写真に撮って居た写真家が居たが犬は処理される事を知ら無い。人の思いと犬の思いは違う、写真家の思いでそう見える犬を選んで居るに過ぎ無い可能性が有る。



          2008−05−19−327−01−01−OSAKA



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