天気晴朗に為て波高し

 航海日誌の一節の事では無い。陸で暮らす多くの人は海の波の高さを知らずである、天気が好くて、風が穏やかな日は波も小さいと思い込んで居る。しかい、土用を過ぎると日本から遥かに離れた南洋に発生した台風の余波のうねりが日本にまで遣って来る、土用波で有る。其の内に本体の台風が遣って来て大きな被害が出る。台風には高潮の被害も有る。大潮の時期は特に注意が必要。日頃は満潮時等気にも留める無いが、台風の接近に因る高潮と満潮が重成ると大きな被害が出る。台風に因る大雨の時は河口から遥かに上流でも満潮時が殊更気に成る。出産も潮の満ち引きと関係が有るらしい。太古の昔は海に住んで居た名残で有ろう。地震や火山の噴火も関係が有ると為る仮説迄有る。今でも太陰暦の暦で縁起を担ぐ人も多い。岸に打ち寄せる波は毎回同じ思い込んで居る人も多いが、何十回に一度は大きな波が打ち寄せる、何百回に一度の大波も打ち寄せる。色んな波長が偶然に重なる確立の問題でも有る。岩場の釣り人は注意の要るところでも有る。大河では年に数度、大潮の時に河の逆流が起こる事が有る、海嘯で有る。アマゾン河のポロロッカや中国の銭塘江潮が有名。地震の後の津波の時も河の逆流が起こるので、海岸丈で無く川岸に近付かぬ事で有る。日頃穏かに流れれ大河の突然の異変に恐怖を感じたに違い無い、多くの文人が詩にも書き残して居る。海岸で遊ぶ童は美しい貝殻を拾って歓喜の声を上げるが真の貝の心を知らず。逆巻く怒涛、底を流れる潮流の冷たさを知らず。数多の宝玉の中で生物が作り出す宝玉は少ない、琥珀や真珠で有る。樹の皮の傷を塞ぐ為に出る樹液に閉じ込められた虫までも其の儘化石と成り琥珀と言う名の宝玉に成る。貴婦人の胸を飾る東洋の宝飾の真珠も母貝を傷つけ異物を入れ、傷みを和らげる為に貝が皮膜で覆おう貝の涙の結晶でも有る。古代には貝殻が貨幣として通用した地域も有った。簡単に手に入ら無い内陸部なら貝殻も宝玉並みの価値が有ったに違い無い。昔話に燕の軒下を借りた恩返しに燕の巣に桜貝が残されて居たと言う逸話が有る程の想いが有る。海燕の巣は高価に取引される、巣を盗られた海燕は再度巣を作る事に成る非情な盗人への悲しみの余り血が混じってピンクに色付く場合も有る。南の海に海底火山の噴火で突如、新島が生まれる時が有る。しかし、噴石が積もった丈の島は風雨や潮流や波の浸食で消え行く運命で有る。領海を主張為たい国は大童で護岸工事を為る。椰子の木が生い茂り珊瑚礁環が出来る程に古く成れば風雨や波の浸食も少なく成るが。火山の噴火で溶岩が大量に流れ出無い限り波の浸食は免れ無い。沈降する小島の周りに珊瑚礁が発達し島が沈んで環珊瑚礁を形成する。海鳥の繁殖地では思いも掛け無い事で成長する、海鳥の落し物で何十mもの堆積層を形成する、やがて糞も化石化し巌と成る。

 白鳥が城の御堀で優雅に佇んで居て観光客の目を楽しませるが、羽を切られ飛んで帰れ無い悲しい運命が有る。人は酷い事を平気で行うので有る。人は水鳥の水面下で絶えず動かして居る水掻きの苦労を知ら無い。西洋の言い伝えに白鳥は最愛の伴侶を殺されると余りの悲しみの余り餌も摂らず悲しい歌を歌うそうな。善男善女が犬畜生並みに無差別に殺される酷い話も数多発生する為、余りに数多の為に75日を過ぎる頃には忘れてしまう人心の麻痺の恐怖が有る。無差別で有る為に万人が被害に遭う懼れが有る為に、人心に特別強烈な恐怖を与えるインパクトが有る。当然犯人の狙いでも有る。殺された遺族の心情を逆撫で為るかの如くに、容疑者(犯人の事)が言った通りに軽々しく「誰でも好かった、人を殺したかった」と軽々しく報道為て仕舞うし、弁護士団は精神鑑定を持ち出したり、現行犯なのに平気で無罪を主張為たりで有る。ワイドショーでは事件を面白可笑しく持て遊ぶ。もう一人殺せ無かった無念さが犯人が死刑に成る当日迄死刑囚の心を苛み続けると為たら余りに悲惨でも有る。政治家は死刑廃止を言い出し人道主義を強調為選挙の票集めに偽善振り、死刑願望の重犯罪者には警察も成す術が無い。昔は咎が親兄弟親戚縁者に迄及んだ事も有った。死罪の方法も様々で、打ち首の他に火炙りや釜茹での刑も実際に有った。処刑後の晒し首迄有った。鹿を殺しての石子詰の刑も有った。今では親の名前も世間には出無い。死刑を望む犯人に死刑を言い渡す愚かが有る。此の様な憂鬱な裁判に国民を半強制的に参加させる裁判員制度が間も無く始まる。資格試験を設ければ良いものを、職業人と為て採用する方法も有ったと思えるが。国民を無作為に選ぶ為に恐怖が発生する、人心を迷わす制度でも有る。将来に置いて国民を強制的に参加させる徴兵制度の再施行の為の布石の一つか。日本国憲法を改悪する計画も有る。国の為に命を捧げる若者を作る為に教育基本法も変わる。水面下で政治家は何を目論んで居るか判ら無い。何やら戦争への足音が聞こえて来そうでも有る。

 昔の戦争は制海権を手に入れる戦いが主で有った。補給路を断てば戦いに勝ったも同然で有る。其の為に戦艦大和の様な巨砲を携えた巨艦が必要で有った。日本海海戦は余りに有名でも有る。最近は戦闘機の発達で、原子力航空母艦が中心では有るが最近は原子力潜水艦も有る、長時間の潜行が可能。水面下で有る為に応戦為難い。昔は多くの婦人は戦争は男丈の事、兵隊さん丈の事で自分には全く関係が無いと思って居た。焼夷弾が自分の家に落ち、自分の家が丸焼けに成って、戦争の何たるかを初めて気が付いたので有る。其の悲惨な戦争ももう風化しつつ有る。戦後生まれの人も多いし戦争体験者は可也の高齢者に成って仕舞った。最早戦後では無いと言い出す政治家迄現れる。戦争映画の戦艦大和や特攻隊等の映画は現代は失われつつ有る、男友情や勇気や凛々しさが美化されて戦争の酷さが判ら無い。戦場は此の世の地獄で有る、甲板用便勝手良しでも有る、戦闘中は便所にも行け無いので有る。砲弾が飛び交い当れば手足が吹っ飛ぶ、其の大事な負傷者の手足も救護班は平気で海に捨てる。特攻隊は余りに悲惨で有る。祖国を救う為と綺麗な言葉で騙されて、将棋の駒の如くに見捨てられた世界でも有る。片道丈の燃料を積んで攻撃を命令されたので有る。爆弾を抱いての肉弾で有る。明日の出撃を前にして、何を思って一夜を過ごしたので有ろうか。涙はどの位出るのか悲しい想いを為た事の無い政治家には永遠に判ら無い、出撃後全員の枕掛けがビッショリ濡れて居たと言う清掃当番の実証言も有る。日本は真珠湾攻撃等の軍事施設や戦艦同士の戦いが戦争と思い込んで居て米国本土への攻撃は為無かったが、米国は焼夷弾に因る本土の焦土作戦を実施した、無差別殺戮で有る。蜘蛛や百足を足で踏み潰す如くに攻撃した。揚句の果てに原子爆弾を二度も投下し、人類史上二度と消せない汚点を残して仕舞ったが、後悔するどころか世界には世界を何回も終わらせるに余り有る程の核兵器が未だ廃絶されずに残されて居る。今だに日本は米国に尻尾を振って御愛想を為る犬の如くで有る。

 原油の高騰で原材料費が値上がりし、上向きかけた景気が下降気味でも有る。景気が良く成れば家計の資金が投資に廻る可能性は有る。公定歩合は未だに可也低い。預金の利息も無いに等しい。外貨預金の金利と比べると唖然とするところでも有る。外貨預金や投資信託や株式に家計の資産が移る筈だが、リスクを懼れて移行も思う程には進んで居無い。金融商品取引法の改定で、リスクの教育も進んで居る。購入手続きも煩雑に成った。報告書も困る程に贈られて来る。僅かの金額の報告に郵送代が必要。銀行の統合が進んだ。顧客数や預金総額は変わらねど、二つ有る店舗は一つに減らせる、当然便利は悪く成り、人権費は減り、店舗の売却費が計上為れる。顧客丈が迷惑を蒙ったので有った。外資系の企業が日本経済を動かす様にも成った。 企業の合併 や買収事件も有る。大量の資金を集めた投資ファンドが株主総会で色々言い出す時代でも有る。買収に因る合併統合が必ずしも良い結果では無い。人権費は減ってもポリシーの違う社員が一緒に仕事を為ても巧く行か無い。図上作戦では巧く行っても実戦では巧く行か無いので有る。
 水面下で密かに進む政治的陰謀は凡人には理解し難い。日本はイラク戦争で国際援助協力、人道復興支援と言っては自衛隊を戦闘服の儘派兵しい、血税を湯水の様に使い乍世界からは批難を数多受けた。交戦国、侵略者と誤解を受けた。隠し持って居る筈の大量破壊兵器が未だ見付かって居無い。勝者が勝者の法律で敗者を裁くは世の常、戦争を始めた理由の大量破壊兵器を隠し持った事を戦争裁判に掛けるので無く頓珍漢な事件を裁き早々と処刑して一件落着に為て仕舞った。女性初のアメリカ大統領が実現為るかに思えた。黒人の大統領が選ばれそうで有る。人種差別が依然として存在するアメリカでで有る。女性自身に裏切られた結果に成った。大統領が代われば前大統領の事等批判する報道陣も居無い。人の記憶も風化して仕舞う。報道規制が有るのか臭い物には蓋か、戦犯者が全ての罪を被って言い訳を聞く耳を持たぬで有る。










          2008−06−16−337−01−01−OSAKA



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