黒揚羽蝶

 茶碗蒸しは不思議は料理でも有る。蒸す為に手間も掛かる。一品の料理としては少し物足り無いが他の料理に付とく豪華ささが栄える。百合根や銀杏等すこし変わった食材が味を引き立てる。茶碗蒸しに饂飩を入れると苧環蒸しに成る。此の大阪で昔は良く食べられた郷土料理でも有る。特に百合根は不思議な存在で有る。全ての百合が食用に食べれる訳では無い。山百合や鬼百合等で有る。暮には正月料理用に大鋸屑に塗して良く販売されて居る。スーパーでも御目に掛かる。生きた儘の球根で有るから土に埋めればやがて芽が出て食用の百合とは思え無い見事な花を咲かせる。公園の植栽等で見掛けるのは誰かが密かに植えて居るので有ろう。殺風景な森の中で見事な百合の花に出会うは感動ものでも有る。其の見事な山百合の花に似合った蝶が居る。黒揚羽蝶で有る。蝶は気持ちの悪い不恰好な幼虫からは想像も出来無い変態を遂げる不可思議が有る。蛹の体内で諸器官は一旦分解され再度生体を形成為る。幼虫が特に汚く見えるのは天敵の鳥の糞のカモフラージュで有る。花屋の硝子のショウウインドウには豪華な花も売られて居るが、男は病院に見舞いに行く時以外は花等買おうとも思わ無い。病気の見舞いは切花で有る。鉢物は寝付くと言って嫌われる。見事な切花もやがて萎れる運命で有る。野に咲く花の様に蝶が訪れる事も無いのが悲しい。花と蝶は写真家の絶好の被写体でも有る。二つの偶然が重なる事は極めて珍しい為でも有る。最近は携帯電話を持ち歩く人も多く見事な黒揚羽蝶のが鬼百合に留まって居る珍しい写真をホームページで公開して居る人も多い。男は花より実を欲しがるもので有る。自分の得に成る事しか感心を持た無いので有る。

 人は自分丈が進化の頂点に立つ高等動物と思って居るが、昆虫も進化の頂点に立つ高等動物で有る。昆虫図鑑を紐解くと宛ら宝石箱を引っ繰り返したかの如きでも有る。怪しげに青く輝く羽の蝶も居る。玉虫も宝石の様でも有る。玉虫の厨子の様に濃い工芸品に使われたりも為た。奥山に入り珍しい花や珍しい蝶にも出会うが写真に撮る丈に留めて置きましょう。取って持ち帰るは自然破壊に繋がる、生態系を乱す結果に成る。珍しい花や蝶の写真を公開為たい人も多いのかホームページに載せる人も又多い。

 日本人が気嫌い為る生き物に、蜘蛛や蜂や百足や蝮等毒の持て居る物も多い。蜂には黄色と黒の斑模様の警戒色をを持って居る。本能的に危険で有る事うを知らして居る。払い落とそうと急に動くと攻撃と取られ挿される場合が有る。親に教わらずとも危険と判る事は重要な事で有る。危険表示に踏み切りや工事現場でも利用されて居る。人の祖先が樹上生活をして居た頃に如何に苦しめられて居たかが判る。蝶に丸い模様が左右に二つ有る事が多いのは鳥の目玉に見せるカモフラージュで有る。葬式が黒や白の色を使うは永遠の闇夜の象徴でも有る。世界的に共通したイメージでも有る。祝い事の紅白は平和の象徴で有る。運動会赤組と白組は源平合戦の名残で有る。源氏が白で平家が赤の旗で紅白の幕は其の敵同士が仲良く為る事の象徴でも有る。赤色は血の色でも有り、日輪の色でも有り、日の丸の色でも有る。生命の躍動でも有る。赤が赤子、白が白髪老人を表し一生の象徴と為る説も有る。目出度い時に赤飯を戴く風習から来て居ると為る説も有る。

 昆虫採集を夏休みの宿題で提出する学徒も多かった。昆虫の命を奪う残酷な宿題でも有る。何年も土の中で暮らして居た蝉が繁殖を前にして捕らえられ殺されるは酷い話で有る。昔は注射器セットも販売されて居たが最近は悪用する人も居て販売されて居無い。蝶の胸を挟み殺すは酷い話で有る。捕虫網で軟い羽を傷付けず捕らえるには巧みな技術が居る。東南アジアでも珍しい蝶の標本は高値で取引される。絶滅の危惧に瀕して居る蝶程法外な値で売れる。其の辺に飛び回って居る蝶は二足三文で有る。少ない珍しい蝶程益々少なく成るので有る。蝶の羽で作った工芸品が土産に売られて居たりで有る。黒揚羽蝶の標本なら高い御金を払っても手に入れたいと想う人も多い、其れ程見事でも有る。しかし、飛び回って居る蝶は値千金では有るが捕らえて胸を押さえて殺して仕舞っては罪の呵責に苛まれる懼れも有る。生命其のものの価値で有る。宿題に出す教師も罪で有る。

 奥山は誰の物でも無いものと思い込んで仕舞って居る人も多い、勝手に山菜採りに入り込んだり、茸採りに入ったり、花を摘みに入ったり、昆虫採取に入ったり遣りたい放題でも有る。珍しい石を持って帰ったり。化石を探して岩を割り放題でも有る。煙草の火の不始末や飯盒炊爨の後のひの不始末での山火事すら有る。人が奥山に入り込んで悪さをする事も有れば、奥山から熊や猿が里に降りて来て悪さのし放題でも有る。熊が人を襲うと猟友会の出番で処理される、処理とは聞こえが良いが射殺の事で有る。人を襲わ無かった場合は大童で有る、檻の罠を掛けたり、網での捕獲で大騒動に成る。文句を言う人が出て来る為でも有る。捕らえると住んで居る人の居る近くの奥山に離す。近くで熊を放された住民は恐怖でも有る。動物愛護団体が野生動物の間引きには大反対で有る。住民の集会に他所から来た人が猿が可愛そうと熊が可愛そうと文句百垂れ言丈言うて帰って行って仕舞う。帰った後は何時もの難儀が待って居る。奥山からは信じられ無い物が採れる場合も有る。生物の化石は特例と為ても谷川での砂金や海岸で翡翠が取れたりで有る。鉱物博物館等に行くと大自然の芸術作品に圧倒される。天然の宝飾でも有る。昔は薬草は秘境に有る物と思われて居た。崖の途中の風雨に曝された過酷は環境の所の薬草程薬効が有ると信じられて居たので有る。薬草採りも命掛けでも有った。昔、大奥では花比べの遊びも有った。東西の珍しい見事な華を大金を出して取り寄せ華麗さ綺麗さ、豪華さを競ったもののでも有った。花隠密と言う物語も有った。熱帯では胡蝶蘭と言う蘭が咲き乱れて居る。蝶の様な見事な蘭の花でも有る。蘭の花には不思議な性質を備えたものも有る。落ちる花丈少し前に花弁の縁が赤く色付くので有る。色付いた花は次の日には落ちて居るので有る。蝶に花が落ちる事を知らせる必要が有るのか不思議な華の性質でも有る。














          2008−07−06−345−01−01−OSAKA



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