四方睨み

 野生動物にとって背後から静かに忍び寄る天敵には常に脅威で有る。後ろに目が付いて居無い為でも有る。首の良く回る動物は其の儘の位置で背後を見れるが、人はそうは行か無い。野生動物は天敵からの防御の為には単独行動より集団行動をとった方が有利で有る。見え無い背後をカバー出来る。動物の言語とも言える警戒の鳴き声で危険を覚る。集団で草を食んで居ても1頭丈見張りを為て居る様にも見える。野獣に襲われて1頭が犠牲に成ると野獣が再び空腹を覚える迄の暫しの間平和が訪れる。阿弥陀籤で当番を決める生活の知恵は昔から有る。籤で裁判員を選ぶ愚かも有る。籤に外れた人は次の籤迄の暫しの間心の平安が訪れる。当たった人は災難でも有る。
 東西南北の方角っを睨む神様が居るとする信仰は世界に多い。神様が4人似る事に成る。人心の頂点の4人を四天王と崇めるは世界の通性でも有る。其の神様に上下の隔てが有ってはならじと東西南北どの方角から見ても同じに見える様に建てられた遺跡迄有る。人の悪心を戒める為に睨み付ける厄除けの鬼瓦にも通じる。死後人の所業を裁き地獄に落とすか極楽に行かすか如何かの判決を下す閻魔大王のイメージは中国の裁判を連想させる。裁判員制度は国民が裁判に参加出来る発想は良いが籤で選ぶ陳腐が有る。
 老耄した老人の徘徊が大きな社会問題に成るが、何かを探し求めての事で有ろう、親と一緒に暮らして居た幼い頃の家か。既に記憶の中にしか無い場合も多い。猫は帰巣本能が強い。家の内外が生活場で有る為でも有る。家移りを為ると元の家に戻って仕舞ったりで有る。猫を抱いて門の外は出る場合は注意が必要、捨てられると思うのか直ぐに降りて仕舞う。

 衆議院議員総選挙と最高裁判所裁判官国民審査が有る。国民が政治に参加出来る数少ない機会でも有るが、棄権する人も居る。最高裁判所裁判官国民審査も大事で有る。通常の裁判は法律に従って裁かれる。法律が間違って居ると悲惨な結果に成る。最高裁丈が法律が憲法違反なら間違って居ると判決を出せる。憲法が間違って居ると間違を正すのは国民投票丈で有る。国民投票の制度を変え、憲法を改悪すると昔の様に戦争や紛争に日本も巻き込まれる危惧が有る。勝手に条文の文言の解釈を変えて仕舞う場合も有る、国語の文法の問題の如くで有る。

 羅針盤が発明される迄は大海原を公開する船乗りは命掛けで有った。何処を向いても同じに見える為でも有る。昼の太陽や夜の星が唯一の頼りで有るが曇りでは判ら無い。渡りを為る渡り鳥は地磁気を感じて方向が判る特殊な能力も有る。人は太陽の見え無い地下鉄に乗ったり、地下街では方角が判り辛い。猫は人の側に遣って来ては膝の上に載りたがって啼く、勝手には乗ら無い事が重要で有る。攻撃と誤解されない為でも有る。膝の上に載ると方向転換して寝る。逃げ道を確保して置く為でも有る。

 裁判の難しさは殺人鬼に厳罰を与えても殺された天女の様な娘御は帰って来無い。遺族の気持ちを逆撫で為るかの如く裁判の中で自論を持ち出し善人振る弁護士も居る。殺人事件の裁判にも当たる裁判員の良識が問われる。目には目を、歯には歯をが裁判の基本でも有る。判決は閻魔大王の様な全知全能の神が裁く訳で無い。生身の人間有る。時には判決間違いの危惧も有る。司法試験は其の為か難関中の難関で有る為に。其の為凡人には無縁の世界でも有った。庶民も参加出来る裁判員制度の意義は大きいが、籤で決まる為に神仏の世界でも有る。能力の有る人が成れる資格試験でも無い。成りたい人が成れる登録制度でも無い。
 防犯カメラは四方に睨みを利かせ犯罪の防止には成って居るが刑務所に入って居る様にも思える。監視社会の悪夢も有る。似た様な顔の人多いし、同じ柄の服も多数売られて居る。冤罪も有るが地獄の拷問の負けてか自白した後で冤罪と判決の出た事件も有る。本当に自分が真に為て居なければ、数多の地獄の拷問でも為たとは言わ無いと思って仕舞う実情も有る。人の心は思った以上にひ弱いので有る。電車の中で痴漢に間違えられ無い様に、鞄を脇に抱え、本を読む人も居る。両手が塞がって居て悪さが出来無い、避難所の二つ御握りの原則でも有る。













































            2009−08−31−433−01−01−OSAKA



                     HOME
                  −−戻る 次へ++