素足の女 　人生において不幸は突然に遣って来る物で有る。女も十年以上も前に夜這いに遭い不幸にも恥ずかしめを受け妊娠してしまったので有る。娘が居る為に結婚も出来ず、欲求不満から娘に辛く当たる毎日で有った。 「なあ、小父ちゃん、うちの御母ちゃんを嫁に貰って貰われへんか。うちが居る為、結婚でけへんので、最近欲求不満で、うちは豪い迷惑や。誰にも言うたらあかんで、此処だけの話しやけど、この前、御風呂でしっこして慰めて居る御母ちゃんを見てしもうた。もう病気やで、何とかして、うち辛いは」日が暮れて女が迎えに来て。 「又、こんな処で油を売って居る。宿題は済ませたのか。そんなに小父ちゃんが好きなら此処の子に成ってしまい」「阿呆たれ」 「うちには分かってんねんで、夜這いにきてうちを辱めた男はあんたやろ、何ぼ隠しても娘の根性悪はあんたそっくりやし、えいかげんに白状せい」 　或る日、女が遣って来て。 「娘を一寸きつく叱ったら、べそを掻いて便所に入った限出て来いへん。便所を貸して貰えんでしょうか」もう我慢出来なく成って。勝手に上がり込んで便所に駆け込んでしまった。 「まあ懐かしい。畳が敷いて有る。一寸横に成らして貰らっても良え」女は横に成って畳の感覚を味わって居った。女は足の指で男のズボンの裾を挟んで催促した。 「なあ、結婚して上げる依って、夜這いの事白状せい」女は隣の男を犯人と決め込んでしまって居った。「御免、おならがでてしもうた」 「気持ち悪」女は何を思ったのか下着を脱いでしまった。男は呆れ返ってしまった。 「なあ、色々良い縁談も有ったろうに、未だに結婚もしないのは、私への謝罪が、其れともうちに未だ未練でも有るのんか」女は男と口喧嘩をして家に帰ってから恥ずかしい物を男の家に忘れて来たのを思い出した。男は女の下着を見て居る内に可笑しく成ってしまい。女が取りに引返して来て我慢でき無く成り犯してしまったので有る。 　神様も時に間違いを起こすのか、或る日の事、雷が男の家には落ちず女の家に落ちて、浴室が火事に成ってしまい。消火器でも消せる小火なのに、消防が放水をしてしまって滅茶滅茶に成ってしまったて。女は隣の男に泣き付き、奇妙な共同生活が始まってしまた。 「なあ、もう序いでに結婚してしもうたらわ」「序でで夫婦になんか成れないわよね」 　男が風呂に入って居ると少女も「私も入ろと」其を見た女も「私も入ろと」 　或る日、老夫婦が遣って来て。選挙に出る為、分かれて欲しいと言い出した。女はショックを受けて気分が悪く成り、吐いてしまった如何やらやや子が又出来てしまったらしい。男は無理矢理結婚させられてしまった。女は男の子を産み落としたが。下品な所は相変わらずで有った。

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