マグニチュードの女

 マグニチュードとは地震の大きさの事で有る。震央の震度と勘違いする人も多い。外国に拠っては震度の意味に使う場合も有るので紛らわしい。マグニチュード9.3の地震はとんでも無い大きな地震では有る、震源が海のしたなら大津波が発生するが、遠く離れた地では震度は当然小さく成ります。
 裏に住む女雪江はそこそこ美人で男も気が有ったが、何やら良からぬ噂が、如何やら淫乱な性格の為、離縁されてしまったらしい。娘を育てる為に何やらいかがわしい仕事をして居るらしい。
 一人暮らしの男は時々、性欲を処理する為にいかがわしい店に行って居ったそうな。
 或る日、其の男と女が事も有ろうにいかがわしい店の一室で鉢合わせしてしまったから大変な事に。
「此んな事して居る事が娘にしれたら、恥ずかしく無いのか」「娘を育てる為よ、好きでして居る分けでは無いわよ、如何するの何もしなくてももうお金は返せな無いわよ」
「私と結婚して下さる、そしたら辞めるわよ、私もこんな事は続けたく無いの」「こんな事をして居る女と結婚しろと言うのか」「只で出来るわよ」「呆れ帰った女だ」「最早此んな事に現を抜かす歳では有るまいに、えいかげんに目を覚ませ」突然拳骨が飛んで来た。「痛、客を殴るのか」呆れる男。
「如何した、具合でも悪いのか」「私御手水に行きたく成ったわ」「金だけ取って、小便に行った切りにする気か」「追加料金を払えば私のおしっこを見せて上げる」
「何て事をを言い出すんっだ、小便で商売する気か」呆れ帰る男。                  如何やら小便で男を誘う気らしい、前を押さえてはモジモジと。呆れた女も居たもので有る。そおこおして居る内に突然停電に成って真っ暗に成ってしもうた。
「送電線に雪が付いてショートしたんだって、電車も止まってる見たいよ、当分は復旧しそうに無いんだって、割り増し料金さえ払えば此処に泊まれるわよ」蝋燭の光の中で男女は一晩を過ごす事に成った。
「如何して腋毛を剃ら無いのか」「何の為に、変な所に興味が有るのね・・・」
 歳が明けしばらくして此の大阪にも大きな地震が起きた、女の家の台所と浴室が壊れてしもうた。便所が使え無く成り、やもうえず道端で用を足して居る所を男と娘に見られてしもうた。
「お母ちゃんたらこんな所でおしっこなんかしてしまって、恥ずかし」陰部をスカートで拭き乍。
「なあ、あんた、うち等親子を助けたろうと言う気は無いのんか、体育館の避難所の生活なんかもう懲り懲りや」女は神戸で阪神大震災に遭って怖い目に遭ったので有った。女は無理矢理頼み込んで男の家に。大きな地震の後には何度も余震が有るので有った。暫くして又余震が起きたので有る。
「何時まで二人で抱き合って居るの。もうとっくに地震は終わって居るわよ」
 女のお店も壊れてしまい、女は当分の間失業してしまったので有る。
「又触って居る、おトイレに行きたいのなら、さっさと行ったら、又地震が来たらちびってしまうわよ」 女は用便を我慢する事で淫乱な我慢出来無い欲情を紛らわして居ったので有る。
 一週間が経って。或る日の夕食時に女は何やら幸せを感じてしまったので有る。
「こうして居ると何んか家族見たいやねえ、なああんた、ついでに夫婦に成ってしまわへん」
 女は自分の家の積もりに成ってしまったのか遣りたい放題にしだした。序でに等結婚させられたらたまった物では無いので有った。
 女の淫乱な性格さえ我慢すれば、そこそこ料理も上手で、掃除、洗濯と健気に働くので有った。男の汚れたパンツも嫌がらず汚れの酷い所は揉み洗いをしたので有る。小便を我慢し乍の台所で料理を作る女の淫らな色気と言ったら。エプロンを付けた前を弄ぶので有った。呆れ帰る娘の冬子。
 男が風呂に入って居ると、娘が「私も入れて」と言って入って来て、二人で入って居ると女も「私も入れた」と言っては入ってきてしもうて。「お母ちゃんたら前も隠さ無いで、小父さんが目の遣り場に困って居るわよ」
 女は前を隠す気も無いのか、男の前で平気で陰部を洗ってしまうので有った。
 女は長湯で逆上せてしまい「ああ、目が回る」女はバスタオルを腰に巻き付けた丈で出て来てしもうた「お母ちゃんたらそんな格好で出て来てしもうて」
 真冬で有った、初雪が降り出し、底冷えのする夜で有った。「炬燵が無いと寒いわ」と言っては男の布団に厚かましくも入り込んでしまうので有った、まるで猫の様な女で有った。
 或る日の事、又、可也大きい余震が起き、女は男にしがみ付き乍、小便垂れしてしまったから大変な事に成った。余りの恥ずかしさに放心気味の女。
「お母ちゃんたら、こんな所でおしっこ垂れなんかしてしまって、恥ずかしい」呆れ果てる娘。
 男はそんな女が愛しく成ってしまい犯してしまったので有る。娘の冬子は寝室の母の雪江の喘ぎ声を聴き乍、小便の始末をさせられたので有った。「何でうちが此んな臭い始末をせなあかんの」
 朝に成って。女は余程楽しい事でも有ったのか、鼻歌を歌って味噌汁を作って居った。
「あんた、給料日には私にちゃんと給料を渡すねんえ、分かってな、まさか、あんな事しといて、嫌じゃとは言い出すまいのう」
「ええ、お母ちゃんたら偉そうに、おしっこ垂れなんかして置きながら、昨日の晩に何か有ったんか、もう夫婦に成ってしもうたんか」大人のする事は娘の冬子には理解出来無かった。
 未だ結婚もして居ないのに、男は女に家を乗っ取られ、給料も取られ、賞与も一人占めるされ、金一封や年末調整の御金まで取られてしまったので有る。もはや淫らな遊びに使う御金等無く成ってしもうたので有る。何やら其の内に女の御腹が膨らんで来てしもうて、最早どうする事も出来なく成ってしもうたので有る。 女の御腹が大きく成る前に結婚をする羽目に成った。其の内、女は男の子を産み。娘の冬子は母親以上に弟の面倒を良く看、雪江は娘をもう一人欲しがったが三人の弟しか出来無かった。三人の弟は共に生涯姉の冬子には頭が上がるら無かった。


              2006−01−04−86−OSAKA



                     HOME
                  −−戻る 次へ++