「叫び」

 表現主義の画家エドヴァルド・ムンクの「叫び」(生命のフリーズ)は美術の教科書にも載る程に日本人には感慨深い、余りに有名な作品でも有る。オスロの町外れのフィヨルドの辺の町を歩いて居た夕暮れ時に、ふと空を見上げると血に染まった様に赤い夕焼け雲を見た時、ムンクは大自然を貫く永遠の叫びを感じたと言って居る。人間の不安に共鳴する幻聴を朱色で表現したらしい。盗難事件に遭った事も有る。 定職も無く、住居を持たぬ社会の底辺で暮らす人にとっては日々の日常生活すら悲惨で過酷で有る。公園の片隅で密かにテントを張って暮らす人や、橋の下、路上でダンボールで囲いを作って生活して居る人々すら居るので有る。夜中では便所の使用すら儘成ら無い。雨も降れば雪も降るので有る。何もしなくても腹は減るので有る。怪我もすれば、病気にも成るので有る。其の様な人々を市当局は無慈悲にも強制排除(事前に文書による警告が必要)を執行したりもする。マスコミもニュースで大きく取り上げるが、恰も社会の恥部で有るかの如き印象を若者に与える。恥部を排除するのは正しい事の如くに思ってしまうので有る。若者の浮浪者の虐待行為が横行する。数人の若者が浮浪者を汚い臭いと言い掛かりを付け、蹴たり、棒で袋叩きにして怪我を負わせたり、石を投げたり、火炎瓶を投げ付け殺害した事件すら後を絶た無い。
 日々の会社の仕事も大変で有る。定年近くに成ると給料は上がら無いのに仕事は増えるので有る。若者が職場にドンドン入って来て居た時代なら、若者が頑張って居たがそうで無い現代では、定年真近でも色々な雑事もこなさなければ成らない。昼休み迄仕事をせねば成ら無い羽目にも成る時が有る。永年勤続の三十五年の褒章を取り止めてしまった企業すら有る。叫びたくとも叫べぬのが現代の高齢者で有る。命を削っての仕事でも有る。昔ののんびりとした生活が羨ましい。老人は死んで此の世からは消えて行く運命の人達で有ると政府は思って居るのか、年金の支給を遅らせたり、減額したりも平気で行うので有る。将来選挙の有権者に成る若者には関心を払うので有る。
 親の介護の為に会社を辞めてしまった人も居ます。人を雇う事も出来るかも知れぬが経済的問題が絡んで来ます。女性は大変で有る。実の親なら仕方が無い所も有るが、今まで散々偉そうにして来た、意地悪な姑の介護までさせられるのは侵害でも有る。愚痴も毀れるので有る。夫との夫婦生活が巧く行って居なければ悲惨でも有る。
 悪徳金融機関の業者に引っ掛かって此の世の地獄を見た人も居ます。最初は僅かの御金を借りた丈なので有った。手にした御金も既に利子分を指し引かれて居ったので有る。法外な利息の為に返済出来ずに地獄の取立てが始まったので有る。利息が雪達磨式に脹らみ、利子を払う為に更に借金をさせられので有る 地獄の取立てに堪り兼ねて自殺した人すら居る。其の利息を払わす為に或る商品を買う事を条件に融資し商品を買わせ直ぐに商品を売らせ、其の代金で利息を払わせるので有る。手元には何も残ら無いのに借金丈殖え続けるるので有る。カードを使い過ぎ自己破産する人すら居る。便利なカード社会の悲劇で有る 日々日常の中にも絶望的世界が存在する。世の中が荒んで来ると思いも掛ける無い物が盗まれたりもする。神社仏閣の賽銭まで盗まれる、寺の仏像まで盗まれたりもする。罰当たりな話で有る。収穫真近い果物すら盗まれる、畑に生えて居る野菜すら盗まれる。田圃の稲まで刈り取って盗まれるので有る。一年間丹精込めて育てて来た、農家の人は叫びたくも成ります。
 俺俺詐欺や振り込め詐欺は未だに被害に遭う人も居る。最近ではインターネット上の犯罪も多い。クリックした丈なのに恰も契約が完了してしまったかに思わせて、解約費を詐欺したり。人の弱みを利用しての詐欺が多い。請求書や警告書が葉書で送られて来る筈が無いのに人は騙されるので有る。電話をするのは厳禁で有る、犯人達は其を求めて居るので有る。銀行の口座番号や暗証番号、ID、パスワードすら盗まれ本人に成り済まし、勝手に出金されたり、送金されてしまったりもするので有る。
 成人式の時期には新成人が酒を喰らって大立ち周りを仕出かしてはニュースに成り、卒業式の時期には学びの場の学校での事件が起こる事も有る。卒業式での「仰げば尊とし」「蛍の光」を聞いて感涙する人も多かったが、最近では斉唱し無い学校も有る。卒業後の学生時代からの開放感か、三年間の恨みが堪りに堪って居ったのか教師を呼び出しての教師への暴力事件も有る。恩師の教師に対してで有る。学びの場の教室に小便をしたり、落書き、器物破損をして平気で帰ってしまう卒業生すら居た。
 天女の様な少女を狙った犯罪が後を絶た無い。誘拐して監禁しての悪戯、強姦、殺害、死体遺棄・・・ 学びの場の学校に押し入って何人もの少女を殺害した犯人すら居る。其の血の海の修羅場を見た教師も狼狽して居ったのか行き成り報道のテレビカメラを向けられ、思わず犯人に対して敬語を使ってしまったので有る、失笑物で有った。もう一人多く殺せ無かった無念さが犯人が死刑に成るまでの間、犯人の心を苛み続けたので有ろうか。其んな犯人も居る事を知り乍、選挙の票を狙ってか、人道主義を装う為か、死刑の廃止を言い出す政治家も居る。殺された本人や遺族の無念さを知り乍も平気で逆撫でするので有る。 国会で他人の電子メールを公表して物議を咬ました政治家が居ます。如何して手に入れたかを追求されるが始めから分かって居ての話で有る。防衛庁の機密文書を持ち出す政治家すら居る、極秘文書をで有る 其処に在っては成らぬ筈の物が其処に有るので有る。最近個人情報の流出が問題に成って居る。卒業生で無い人が同窓会名簿を持って居たり、社員でも無い人が社員名簿を持って居たりで在る。名簿も売り買いされて居るので有ろうか。最近ではウィニーに巣くうウイルスで個人情報の流出事件が後を絶た無い。 一生結婚もしない人も居ます、突然豹変するのを夫を恐れてか、愛が消えるのが怖いのか。事実結婚に失敗し離婚する人も意外と多い。妻に暴力を振るう夫すら居る。妻を愛し乍も平気で浮気をしたりもするので有る。三十五年も片思いを続けながら結婚も出来無い人生を送って居る人も居る。人様々で有る。
 人生は非情で過酷で有る。恐怖、絶望、虐殺、荒廃、餓え、失望、孤独、孤児、号泣、死亡、迷信、腐乱、強姦、人身売買、嘆き、復讐、自殺、強奪、失意、無麻酔手術、呻き、餓死、貧困、配給、叫び、
血の海、破壊、無信仰、無気力、病魔、放心、後悔、嘘、発狂、防空頭巾、爆弾、不信感、不眠、失禁。 此ん様な文章を書いて居ると、世の中に不満だらけと思われてしまうが。一度戦争が起これば此れが日常茶飯事に成るので有る。敵を倒さ無ければ、自分が殺されるので有る、命令に従わ無ければ仲間に殺されるので有る。憲法、刑法、善悪、モラル、教育、道徳とは無関係に総てが進行するので有る。日本国憲法を改悪する目論見が存在する。教育基本法も改悪し戦争出来る国に変えようとして居るので有る。何やら戦争への足音が聞こえて来そうです。母を呼んで戦死し聞こえ無い筈の我が子の叫び声を聞か無い為にも。




            2006−03−20−113−01−OSAKA



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