衣替え

 間も無く衣替えの季節でも有る。或る日を境に一斉に夏服・冬服を交換する珍奇も有る。学生では校則で決まって居て、無理矢理従わせる権力者の傲慢も有る。季節の推移も毎年違う。残暑の秋や寒い初夏も時には有る。一斉に着替えさせる非常識も有る。夏時間を強制執行したい政府の悪夢も連想させる。
 衣替えは昔からの優雅な風習では有るが人丈の事と思いがちだが獣も初夏には冬毛が抜ける、秋には冬毛が生えて来る。落葉樹も春に若葉が芽吹き、秋には紅葉し落葉する。犬や猫がやがて寒い冬が遣って来る事を知って居るか如何かは疑問では有るが、身体自体は既に冬支度を始めて居る。冬眠をする獣は秋の美味しい物を一杯食べて栄養を身体に溜め込む大事な時期でも有る。奥山が人に因って荒らされ、食料が不足して里に獣が降りて来て大騒動に成る。其れを知ってか知らずか多くの植物が春に花を咲かせ、秋に実を実らせるものが多い。秋は馬肥ゆる秋でも有る。美味しい茸や果物や穀物の収穫の時期でも有る。
 労働者の作業服は今は釦よりファスナーが主流で有る。釦が取れて商品の中に入り込む事を懼れる為でも有る。昔のチャックは良く壊れたが最近は改善が進んで居る。布端を咬み込む不具合は今でも有るが。ファスナーさえ交換修理すれば破れる迄切れるが、最近は継ぎ当てして迄着古す人も少ない。牧童用の作業ズボンも破れた儘穿くがファッショに成って仕舞った。工場等や病院等、清浄度に合わせて順次着替えが必要な煩わしさが有る。問題が発生するのは便所の問題で有る。清浄度を満足させる施設が設備為難い為でも有る。結局は着替えて便所に行く煩わしさで有る。最近は異物混入で文句百垂れ言う消費者も多ク成った。缶詰の中に守宮や油虫が入って居ては尤では有るが、問題は労働者の体毛で有る。手の産毛等で有る。其処に有る物が入るは当然でも有るが文句百垂れで有る。薬の御陰で平均寿命が延びて居ても文句百垂れで有る。結局、食品工場や製薬工場では体毛の管理が大事な日常業務の一つに成る。帽子の下にはアンダーキャップが必要だし、清浄度が上がる度に更衣をし、エアーシャワーを浴び、粘着ローラーで作業服にローラーを掛ける不便が有る。床には粘着マットで有る。蝿捕り紙の如くでも有る。
 実際に或る企業の細長い工場の真ん中が工事で使え無く成った事が有った、通行不可にに成ったので有る。一つの課が二つに分断された。経営陣は更衣さえ為れば何の問題も発生為無いと判断したが、労働者は更衣をして一旦外に出て、又、更衣を為て中に入って作業を為る事を強制させられるとか。移動の為に二度の更衣が必要に成る。忘れ物を為たら四度の更衣が必要に成る悲惨さも有る。清浄度の高い作業場では更にゾーン別の更衣が必要と成る。更衣の為に多くの時間を浪費為る事と成ったとかの話さえ有る。経営陣は卓上で物事を考える為に労働者の不便等考えも為無い。
 台所だは着物が汚れ無い様に前垂れや割烹着等は昔から利用されて居た。白衣は医師や看護師の作業着で有った。衣服の上に羽織れる便利も有った。一時的に外部を移動為る丈なら作業着の上に羽織る物を考えるべきでも有る。続ぎの服を上から羽織る手も有る。合羽やマントの類も有る。着物には羽織るに便利な羽織も有る。アメリカのテレビドラマ「ベン・ケーシー」で看護婦(婦人の看護師の事)が制服の白衣にマントの様な物を羽織って通勤して居るシーンを見て吃驚したのを憶えて居る。制服の儘でも恥じ無いプライドが有ったので有ろう。日本の通勤電車の中では制服の儘通勤為る人は居無いが偶に作業着の儘で通勤して居る工員の姿は見掛ける。多くの人は看護婦(婦人の看護師の事)やスチワーデスに憧れを懐いて来た。アダルトビデオの世界でも同様で有る。制服を着た淑女も裸に成って仕舞えば皆同じ筈では有る筈で有るが。
 身体の自由が利か無い病人や身体障害者にとって着替えは辛い仕事でも有る。釦やファスナーを止めマジックテープで止める手も有る。洋服より着物が見直される所でも有る。病人の着替えも寝た儘着替えさせられる寝巻きが重宝でも有る。夜の睦言の後は御腰が便利でも有る。
 花嫁の白無垢は世界的に共通の様で有る。色々な家風に染まれる事の象徴でも有る。葬礼の喪服の黒も世界的でも有る。永遠の闇夜の死のイメージも有る。礼服は両方に使える便利が有る。婚礼に出向く時はポケットの中を確認しましょう。数珠が入って居る場合も有る。縁起の悪い話でも有る。
 若い頃、消防団の制服を着て街を歩いて居ると子供に御巡りさんと間違えられた、似て居るので有る。民間の警備会社のガードマンの制服も何故か警察官の制服に似て居る。警察官の威厳を借りる為でも有る当然制服の管理が大切に成る。悪党に盗まれると悪用される可能性も有る。警察官の制服も何年かに一度デザインが変わる場合も有るが、前の方が威厳が有ったと思う人も多い。ガードマンはピストルを所持出来無い辛い日本の事情も有る。スペインでは女の警察官がピストルを腰に下げて居た。飛行船が就航した当時全く新しい乗り物で有るのに、汽船のスタイルを採用して居た。少しでも軽くしたいところで有った筈で有るのに重い豪華な調度品を使用して居た。飛行船の船長の制服も然りで有る。ジェットエンジンの大型飛行機に変わっても伝統は今だに守られて居る。
 日本の学生の黒い制服は軍隊を連想させ外国人には不評では有るが。昔の洋画を見て居ると似た学生服を着た学生も登場する、警察官や軍人の制服とも似て居る。当時の西洋の学生服や軍服を真似て採用した事が判る。船に乗る訳では無いのに女生徒丈セーラー服で有ったりで有る。昔から国交の有った葡萄牙に近い西班牙は何かと日本に似て居る。原語も母音が多く日本語に近い。小学校で習ったローマ字の世界でも有る。昔、スペイン直行便のイベリア航空が就航して居た。スチワーデスの緑の制服が印象的だ有ったが突然中止し為て仕舞った。モスクワでスチワーデスが交代で有った。仕事が一段落為ると客の前で制服を脱いで寛いだり、終点に近付き着て頑張ったりで有った。




















          2008−09−16−360−01−01−OSAKA



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