指切り拳万針千本飲ーます

 子供の頃、しくじりばかい放てはべそを掻いて居った女子が居ったそうな。其の女子を慰める為に大人に成ったら結婚してあげると、指切りの約束をした男子が居ったそうな。婚期を逃した二人がコンピューターで結婚相手を検索するサービスをして居る、結婚相談所の検索に掛かり紹介された事から可笑しな事に成ってしもうた。登録データーに嘘偽りが有るととんでもない相手が検索さてしまうので有る。
 其の女、偲は余程記憶力が良いのか子供の頃の約束を全部覚えて居ったので有る。指切りまでしてしまって居たので有る。
「結婚出来て良かったわね、私は貴方でも良えわよ」どうやら女は結婚を決めた積もりの様で有った。
「其方は、余り嬉そじゃ無い様うですね、貴方は針千本飲む積もりなのか」
 女は男の家を見て置きたいと駄々を捏ね。「未だ歩かねば成るんのか、もう駄目、負んぶして」男は背負わされてしまったので有る。
「鼻水が出そう、かんでおくれ」
「尿がしとうなた、させておくれ」女は酔って居るのか子供の様に甘えてしもうた。
 便所の前まで来て、気が緩んだのか呆れる程大量に長々と尿垂れをしてしまったので有る。恥ずかしさの余り放心状態の女を男は犯してしまったので有る。どうやら子供の頃の病気は未だ治って居らなんだ。  女は尿垂れをして、居直ってしまったので有る。
 朝に成って女は豹変してしまったので有る。
「こら、阿呆、昨日はあんな悪さをしおって、人に言うで無いぞ、私は恥ずかしい」どうやら女房に成った積もりで居るらしい。家に帰る気など更々無かったので有る。
「其方は真逆、私が嫌いに成ったと阿呆な事は言い出すまいの」
「分かって居るで有ろうのう、約束を破ったら、指を切られ、拳骨で一万回殴られ、針を千本飲まされるのだぞ、其れでも良えのか」
 豪い事に成った、女には確か、怖い怖い餓鬼大将の兄が三人も居った筈、迂闊な事は言え無いので有る 女はけちで有った。毎日鰯の丸干し一尾が食卓に載って居った。料理が一品増えた日は夜の催促で有る「無駄使いは成らぬぞ、私の小遣いでは給料日まで持たぬぞ、小遣いを一寸回して貰えぬか」
 男に女は御尻や御乳を触られても何も感じ無いのか。
「もう、いい加減に致せ、其方の様な男が居るから、女性専用車両成る阿呆な物が出来るのじゃ、世界に恥曝しじゃ」又、叱られてしもうた。
 給料日が近づくと女は何やら、そわそわしだした。どうやら給料をせしめる為に、何やらやらかす積もりで居るらしい。
 給料日の晩は、女は又、子供の様うに甘えてしまうので有った。男が風呂に入って居ると、女は珍しく一緒に入ると言い出し入って来た。
「これ、そんなにじろじろ観つめるで無い、恥ずかしいではないか」
 女は又又、しくじりを放いてしまったのである、男は我慢でき無く成り女を犯してしまったので有る。 朝に成って。又、豹変してしまうので有る。
「こら、阿呆、昨日はあんな悪さをしおって、人に言うで無いぞ、私は恥ずかしい」
 或る日の夕食後、女は可笑しな事を言い出した。
「人から聞いた話じゃがのう、其方、何か隠し事をして居らぬか、今の内なら打ったりは致さぬ、白状致せ」「金一封の事か、忘れて居った丈の話じゃ」男は渋々差し出すと。
「こんなに貰って、猫糞しおって、阿呆たれ」突然拳骨が頭に飛んで来た。
「今宵は罰を受けねばなるまいのう、私の汚い尿を飲まされるのはさぞかし辛いで有ろうのう、私は病み付きに成ってしもうたぞ」酷い女が居ったもので有る。
 それから、何ヶ月かたって、賞与の時期がやって来た、女は又、そわそわし出した。
「そろそろ、賞与の時期じゃのう、何か使う予定でも有るのか、無駄使いは成らぬぞ」又、賞与をせしめる為に何やら目論んで居るらしい。
「何とかせねば」男は困り果ててしもうた。
 賞与の支給日、男はとうとう気が狂ってしもうたか、赤い薔薇を一束買って帰ったら、女は家に居なかった、親戚の葬式に行ってるらしい。
 帰って来た喪服の女を見て居る内に男は可笑しく成り。喪服の女を犯してしもうたので有る。
 朝に成って。食卓の赤い薔薇を見て。
「こら、阿呆、昨日はあんな悪さをしおって、人に言うで無いぞ、私は恥ずかしい」
「此れは、何じゃ、無駄遣いをしおって」
「たまには、夫婦らしい事をしてみようと思って、買った丈の話じゃ」
「お前が好きで好きでたまらんのじゃ」「こら、何処へ手を入れ居るか」
 女は吐いてしまった、どうやらややが出来たらしい。子が出来てしまっては是以上結婚を伸ばす訳にも行かず結婚する事とあい成った。果って、怖い餓鬼大将で在った、三人の女の兄達も今では町の顔役、良識の有る紳士で有った、心配する程の事は無かったので在る。
 口は災いの元、迂闊な約束はせぬ事で有る。

               2005−06−12−40−OSAKA


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