犬の大吠え、猫の又潜り

 梅雨明け十日、日本で一番暑く成る時期でも有る。大阪では二十五の大阪天満の天神祭りを境に次第に涼しく成る。八月に成れば昼間は暑いが朝は可也涼しく成って来る。後半月の辛抱でも有る。盆休みが過ぎ夏休みも終わりに近づくともう秋風が吹き始め、稲田の緑の稲も大きく波打つ。ツクツクボウシが鳴き出すともう秋で有る。
 二十日前後に蝉が一斉に鳴き出すのも不思議で有る。其の前に間違って出て来て仕舞い上手く羽化出来ずの哀れな蝉も居る筈では有る。今年は涼しい日も多く、冷夏を心配したが心配する程の事も無く暑い日が続いて居る。冷夏とは宮沢賢治の雨にも負けずの寒さの夏はおろおろ歩きのあの冷夏の事で有る。冷夏はサラリーマンに楽で有るし、省エネにも繋がるが、農家は大変で有る。不作で飢餓がに陥る事も昔は有った。
 実在の人物が神様として崇められる例は極めて少ない。其の少ない人物に聖徳太子や徳川家康等が居られる、紙幣の肖像にも使われた聖徳太子は知名度は一番で有るが、学者が神様として祭られる例は更に少ない。菅原道真公で有る。佐太には今も菅原道真公を祭った佐太天満宮が有る。天神宮と今は言うべきかも知れ無いが昔は天満宮と言って居たので有る。古い文献には佐太天満宮の名が載って居る。昔の佐太村の繁栄振りを偲んだ蕪村の俳句の碑が有る。「窓の灯の 佐太はまだ寝ぬ 時雨かな」由緒の深さ格付けの高さで勝って居ても氏子の財力が劣る哀れも有る。大阪の天満の天満宮程の人気が無い。
 七月二十五日に大阪の天満の天満宮の天神祭りが始まる。天神様と言えば牛が付き物で有る。動物が神様として祭られるのむ珍しいが悪い所を撫でると治してくださる有り難い神様でも有る。実際に撫で無くても撫でる格好を為る丈で御利益が有るので有る。言い伝えは色々有れど昔は如何に牛が人の役に立って居たがが判る。牛も鞭で叩けば何でもする訳では無い。無駄な事は為んで宜しいと人を諭すので有る。農耕で牛を使う難しさも有る。昔、牛を塩で誘った門前の盛り塩が、客寄せの信仰に今も続いて居る。
 馬は働きもので有る。馬車馬の様に扱き使われる例でも有る。人に背に乗られ迷惑な話で有る。初めて人が乗って居る馬を見た人はサゾカシ驚いた事で有ろう。後ろから見たら半人半馬に見える。乗れる馬に為る為には調教が必要で有る。騎乗の肖像画は征服者の象徴的によく描かれて来た。馬に乗れる事は権力者の象徴でも有る。戦時中は軍馬は兵隊より大事にされたので有る。兵隊の代わりは一銭五厘の葉書で補充出来たの出来たので有る。
 街の烏は悪魔的存在で有る。最近は烏も横着に成って人が近づいても逃げ無い。平気でゴミ袋を破き餌を漁りゴミを撒き散らすので有る。何百羽も大空を乱舞されると恐怖すら感じる。冬の寒い日は何故か電線に数珠繋がりで有る。電線の下の歩道を避けて車道を走って居ては事故の元でも有る。路面が糞で白く成る。烏には死肉を貪る悪いイメージが有る。禿げ鷹の様に獲物の死を待つイメージも有り。烏が無くと死人が出ると言う迷信迄生まれた。外国には飼って居る烏に目を穿くられると言う酷い諺も有る。飼い犬に手を噛まれるの意で有る。恩を仇で返す所業でも有る。以前に一羽の鷺が数羽の烏に襲撃されて居るのを見た事が有る。天空は隠れる所が無い。学童が見たら心が痛んだ事で有ろう。鷺や朱鷺の絶滅の危惧の原因は農薬のせい丈では無かったので有る。天敵は鷲や鷹等の猛禽類丈かと思っていたら、思わぬ天敵が居ったので有る。燕が何故人の往来の激しい道の側の軒下に巣を作るのか疑問で有った。天敵の犬や猫、蛇や鼬を避けるのは判るが、おそらく烏も嫌っての事で有ろう。人は悪さを為無い事が判るのも不思議な話で有る。軒を借りた恩返しに、美しい桜貝が巣に残されて居たと言う昔話が有ったが、人の想いと現実は違う事を子供は学んで行く。燕の親が死んで雀が里親に成って燕の雛を育てた例は有る。吾が子を殺して仕舞う人の親が居る時代にで有る。
 犬は空腹に成ると餌を呉れと大声で吠え捲くる。人は煩いので仕方無く餌を与える。猫は甘えて足に纏わり付いて餌を強請る。人生には相反する生き方が有るので有る。人の好み性格も又大きく分かれる。血液型での性格判断よりかは真実身は有る様には思えるが。牧童犬等良く働く犬は多いが飼い主の指図しか利か無い。猫は鼠を捕らえる事以外何もして呉れ無いが野生の気品が有る。猫も気に障ると人の手を咬んだり為るが血が出る程には強くは咬まないのも不思議で有る。座敷で昼寝をして居ると猫が何処からともなく遣って来て。片脚を御腹に乗せて乗って良いか聞くので有る。黙って乗ると叱られる事が判って居るので有る。寒い冬の板の間では脚が冷たいので人の足の上に迄乗りたがる。獣は見事な毛皮を持って居る犬は寒さに強い、犬を座敷に上げ、珍奇なちゃんちゃんこを着せるは間違いで有る。有り難迷惑の世界でも有る。内部に野生を秘めた猫が人の寝床に忍び込むのも不思議で有る。喉をゴロゴロ鳴らし如何にも幸せそうで有る。
 海星は食用には成らず、肥料に為る位しか想像出来ない役立たずで有る。海星の字の通りに外国語では海の星を意味する言葉が多い。形が星型で珍しく水族館では子供達の人気者で有る。オニヒトデは珊瑚を食い荒らす難儀な存在で有る。天敵の法螺貝が減った為でも有る。                 





            2009−07−15−421−01−01−OSAKA



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