Candy Candy

 欧米人が日本語を喋る西洋物のアニメに何の違和感を持たずに大きくなった人にとってはキャンディー・キャンディーも懐かしいアニメに違いない。外国に輸出するのが目的で有る事が推測出来る。其の多くが西洋の原作で有る事が当然ながら多い。其んな中でキャンディー・キャンディーは講談社の少女漫画雑誌『なかよし』にて、1975年4月号から1979年3月にかけて連載された。原作者は水木杏子、作画にいがらしみゆこが担当した。日本人で有る。テレビアニメは1976年10月1日から1979年2月2にかけてテレビ朝日系で放送された。全115話。劇場版も公開され、舞台化や小説化もされて居る 全話収録のDVDのBox版も販売されて居る。色んな言語に吹き替えられた珍しい物もYouTube等で観る事も出来る。英語字幕版も有る。
 西洋のアニメには動物を擬人化する伝統が有る。人が悪事をはたらくのを子供に見せたくない宗教上の問題も絡んで居る。人の服っを着た犬や猫が人の言葉を喋る珍奇な世界でも有る。ディズニーのアニメでも動物が人の言葉を喋るのは何時もの事で誰も違和感を持って観たりはしないので有るが、最近のアニメに至っては此の世に居ない動物まで登場する始末で有る。此のアニメにも原作の漫画には登場しないアライグマのクリンが大活躍で有る。
 日本の少女漫画は可愛さを強調する余り、目を強調て大きく描く伝統が有る。目は口程にものを言いで有る。若干少女趣味的では有る。フランス語に吹きかえれて多くの国で放映された為にフランス製と思った人も多い。日本人に作れる筈が無いと思ったので有る。其の後の日本のアニメは世界に誇れる名作を数多く世に送り出して来た。
 西洋物のアニメの原作小説等では宗教上教えに深く入り込んで居るものも多いが、日本人にはキリスト教は馴染みが無く軽く扱い気味で、西洋人から見れば物足りないところもあるので有ろう。信徒でもないのにクリスマスを祝ったり、バレンタインデーに大騒ぎをしたりで有る国民性では有るが。西洋は宗教色が強く尼僧が学校の先生で有ったり、看護師で有ったりで有る。ポニーの家では母親代わりの尼僧は居るが父親役が居ないので、ポニーの丘の大樹が父親役として象徴的に描かれて居る。キャンディーの憧れの主役的存在の若者が物語の前半で突然に死んで仕舞う。場所を替え乍色んな逸話が起こり物語は進展していく。後半最愛のペットのアライグマのクリンとの悲しい別れが有り、看護学校に入学し看護師に成る。戦争の恐怖が暗示的に挿入されて居る。

 愛称「キャンディ」。アメリカの孤児院「ポニーの家」で育ったお転婆で天真爛漫な少女。ラガン兄妹にいじめられても、過酷な運命に遭っても、いつも前向きで強く折れない芯を持つ。赤味かがったウェイブのかかった金髪と緑色の瞳とそばかす、鼻ペチャがチャームポイント。人並み外れた運動神経の持ち主で得意は木登りと輪投げ。名前の「ホワイト」は、拾われた時とても色白だったことから、孤児院の先生方につけられた。12歳の時アードレー一族のラガン家に引き取られるが、後にアードレー本家の正式な養女となる。6歳の頃ポニーの丘で出会った「丘の上の王子様」が初恋の人。次に王子様にそっくりのアン ソニーと出会い、互いに惹かれ合うが、落馬事故で亡くす。留学のためロンドンへ向かう船上で知り合ったテリュースと相思相愛となったが、スザナのために身を引く。自分の道を切り開くため、看護婦(現在でいう看護師)として働く。それからはニールからの横恋慕によるクビ、記憶喪失になったアルバートさんとの同棲、親友ステアの戦死とパティとの別れなど様々な悲しい経験を積み重ね、終盤では一人ポニーの丘に帰郷して悲しみ続けていたが、その直後バグパイプを吹いて現れた「丘の上の王子様」と意外な形での再会を果たすことが出来た。

 物語。                                            20世紀初頭のアメリカ中西部およびイギリスを舞台に、明るく前向きな孤児の少女キャンディ(キャンディス・ホワイト)が、周囲の出自への偏見に負けず人々の愛情を受けて成長する過程を描く、ビルドゥングス・ロマン。
キャンディは、ミシガン湖に近い孤児院「ポニーの家」で明るく元気に暮らす少女。おとなしくて優し いアニーは同い年の親友である。5歳のある日、アニーが富豪の養女として引き取られた。キャンディは しばらくアニーと文通していたが、出自が知られることを嫌ったアニーから文通を断られ、孤児院近くのポニーの丘で泣いていたところ、スコットランドの民族衣装をまとった見知らぬ少年に声を掛けられる。「おチビちゃん、笑った顔の方がかわいいよ」キャンディは銀のバッジを落としていったその少年を「丘の上の王子さま」と名付け、彼と再会することが最大の願望のひとつとなった。
12歳になったキャンディは富豪ラガン家に引き取られる。しかし、養女ではなく、その家の娘イライザ の話し相手としてであった。そこでキャンディはイライザとその兄ニールから手酷いいじめに遭う。ある日、2人の意地悪に耐え切れず、バラ園で泣き出してしまった。そこに、いつの間にか丘の上の王子様そ っくりの少年が現れ、「おチビちゃん、笑った顔の方がかわいいよ」と、かつてと同じ言葉を掛けられたが、その少年はすぐにいなくなってしまった。バラ園の門には銀のバッジと同じ紋章が刻まれていた。また、発明好きのアリステア(ステア)、おしゃれなアーチーボルト(アーチー)の兄弟とも出会い、親しくなる。
アードレー一族のパーティーにキャンディも出席し、スコットランドの民族衣装を着たステアとアーチ ーとともに丘の上の王子様に似たあの少年もいた。彼の名はアンソニー。バラの品種改良が趣味の心優しい少年であった。3人、とりわけアンソニーと親しくなったことで、ラガン家でのいじめはますます激し くなっていった。キャンディはアンソニーから誕生日を聞かれたが、自分の誕生日を知らない彼女に、アンソニーは次に自分と会った日が君の誕生日だと約束をした。後日キャンディはアンソニーと再会し、彼が品種改良して作った新種のバラをプレゼントされた。花の名前はスイートキャンディ。
キャンディはラガン家に来ていたアニーを見かけて喜ぶが、彼女を避けているアニーを気遣い、声を掛 けることをためらう。ある日キャンディはニールとイライザが、アニーにいたずらをしてキャンディのせいにしようと企む話を聞き、ニールを殴って阻止したが、事情を知らないアンソニーから単にお転婆が過ぎるためと思われ、傷ついてしまう。落ち込んだキャンディは、ボートに乗って川を下っていけばポニーの家まで行けるかもしれないと思い、そのままうたた寝してしまった。そして気付いた時には、目の前に滝が迫っていた。
気が付くと、髭面でサングラスの男性がキャンディを介抱してくれていた。一見怖い印象だった彼はと ても心優しく、いつも動物達と一緒に自由な放浪生活をしていた。その男性はアルバートといい、辛いことがあったらいつでも連絡するようにと励ましてくれた。アルバートさんと別れたキャンディはラガン家に戻った。
ラガン家でのいじめは相変わらずであった。当初は話し相手だったはずが、使用人見習いにされ、次に 馬屋番として馬屋での寝泊りを強要され、挙句の果てに泥棒の濡れ衣を着せられてメキシコに追いやられることになった。しかしメキシコへの出立の直後、3人の少年達がアードレー家の総長「ウィリアム大お じさま」へ送った直訴状によって、キャンディはアードレー家の正式な養女となった。エルロイ大おばさまはキャンディを疎んじるが、キャンディはとまどいつつもアードレー家の生活に馴染んでいった。
アンソニーはキャンディが身に付けている丘の上の王子様の銀のバッジを見付けた。そのバッジはアー ドレー家の男子が持つ物だと説明し、キャンディは丘の上の王子様のこと、そしてアンソニーにそっくりだということを話す。アンソニーはキャンディが自分を丘の上の王子様に重ねて見ているのではと危惧するが、キャンディは「アンソニーはアンソニーだから好きなの」と告白する。アンソニーは幼い時に亡くした母のことをキャンディに話す。キャンディのお披露目を兼ねてきつね狩りが開かれた。その朝、不吉にもスイートキャンディは枯れてしまっていた。アンソニーはキャンディをエスコートしてきつね狩りに参加するが、落馬事故によりキャンディの目の前で命を落とす。
アンソニーの死は皆を悲しませた。特にエルロイ大おばさまはキャンディに辛く当たる。失意のキャン ディは再会したアルバートさんの言葉に元気を取り戻し、ポニーの家に帰った。ステアとアーチーも家を出ようとするが、ウィリアム大おじさまの使いのジョルジュに止められる。その頃、地主の意向でポニーの家が立ち退きを迫られていることを知ったキャンディは、地主の家に直談判しに行く。キャンディは地主への批判を本人とは知らずに言ってしまい、キャンディはお詫びにポニーの家のみんなでささやかなクリスマスの贈り物をする。無邪気で素直な子供達に心を動かされた地主はポニーの家の存続を決めた。そこにウィリアム大おじさまの命令で、ロンドンの聖ポール学院へ留学させるための迎えがやって来る。遠い海外へ行くことに不安を抱いたキャンディは拒絶するが、ステアやアーチー達もすでに渡英して彼女を待っていると伝えられたため、旅立ちを決心する。
イギリスへ向かう船上で、後姿がアンソニーに似た少年テリュース(テリィ)に出会う。キャンディは 泣いていた彼の姿を見てしまい、そのことを伝えるが、「悲しそう?こいつは面白い、この俺が悲しそう なんて」と一笑される。テリィは先ほどとは別人のように彼女をからかい、キャンディはその豹変ぶりに驚き、戸惑う。
規則ずくめの学院生活で、気弱だが心優しい少女パトリシア(パティ)とキャンディは親しくなる。あ る日、想いを寄せるアーチーを追ってアニーがアメリカから学院に転校してきた。幼馴染との再会を心の中で喜ぶキャンディだが、アニーは孤児院出身を必死に隠すあまり、またアーチーの心がキャンディにあるのではとの恐れがあるため、キャンディを避けていた。ある日アニーの素性がイライザ達に露見し、一時姿を隠したが、アーチーの言葉に励まされて昔の素直なアニーに戻った。それ以降キャンディ・アニー・パティの3人は固い友情で結ばれるようになった。
奇しくも同じ学院でキャンディはテリィと再会する。そしてキャンディは偶然テリィの出生の秘密を知 ってしまう。彼は、独身で通っているブロードウェーの人気女優エレノア・ベーカーの息子であった。母親に会いにアメリカに渡ったものの、「愛してはいるがあなたは決して誰にも知られてはいけない存在、だからもうここへは来てはいけない」とエレノアは残酷にも彼に言った。傷つき、後悔して涙を流していたテリィとキャンディが初めて出会ったのがあのイギリスへ向かう船上だったのだ。イギリスへ戻っても、冷たい継母と貴族という体面を重んじるあまり彼を愛せない父に反発し、学院で不良を装っていたテリィ。キャンディはテリィとケンカを繰り返しつつもいつしか惹かれ、テリィもまたキャンディに心を寄せていく。
5月になり、灰色の学院生活の中で珍しく華やかな催しである五月祭(メイ・フェスティバル)が開催さ れた。しかし開催直前にパティをかばって院長に暴言を吐いてしまったキャンディは参加禁止の上、反省室で過ごすことになる。しかし窓から抜け出し、大おじさまからプレゼントされた衣装とかつらで変装したキャンディは思う存分パーティーを楽しむ。しかし、繁みで密かに着替えているところをテリィに見られてしまう。憤慨するキャンディにテリィは礼儀正しくダンスを申し込む。2人きりのダンス。キャンデ ィはこれは初めてアンソニーと踊った曲だと打ち明けた。するとテリィは突然キャンディを抱きすくめ、唇を重ねた。「不良!」泣きながらキャンディはテリィを平手打ちして言った。アンソニーならこんな乱 暴なことはしない…。テリィはキャンディの心の中からアンソニーを追い出すため、嫌がる彼女を馬に乗せて疾走した。落馬で命を落としたアンソニーの記憶が残るキャンディは馬を極度に恐れ、泣き叫んだ。しかし、テリィに促されて周りをよく見ると、緑が飛んでいき、景色が生き生きとして見え、次第にアンソニーの面影が薄れていき、すぐそばにいるテリィの存在が大きくなるのだった。
イライザもテリィに横恋慕していた。テリィとキャンディの仲にイライザは腹を立て、何とかテリィを 振向かせようとキャンディの悪口を吹聴するが、逆にテリィにばかにされてしまう。怒ったイライザは卑劣な計略を立てた。2人を夜の馬小屋に呼び出して落ち合わさせ、そこにシスターたちを連れてきたのだ 。
2人の言い分も聞き入れられず、学院長の命令によりキャンディは退学処分、テリィは自室での謹慎処分 となる。同じ理由で謹慎と退学という不平等の処分にテリィは学院長へ抗議したが、決定は覆らなかった。そこで彼はキャンディの身代わりに自ら退学してアメリカに渡り、それを知ったキャンディもまた彼の後を追う。
苦心の末アメリカへ戻ったキャンディは、懐かしいポニーの家に向かった。そこで直前までテリィが訪 ねてきていたことを知るが、一歩違いで会えなかった。突然帰って来たキャンディに、先生達は驚いて訳を聞くと、看護婦になるために戻ってきたのだと彼女は説明した。春になり、ポニー先生の紹介で、キャンディは働きながら看護婦になれる病院に勤め始めた。程なくヨーロッパで戦争が始まる。戦争は拡大し、病院内でも従軍看護婦が派遣されるのではないかとの噂が囁かれる。そしてキャンディを含む5名の看 護婦が、外科と内科が専門のシカゴの大病院へ派遣されることになった。
シカゴで働き始めたある日、キャンディはテリィがブロードウェーで役者の道を進んでいて、テリィの 劇団がシカゴへ公演に来ることを知る。どうしても彼に会いたい気持ちを押さえきれずキャンディは夜勤を抜け出し、たった一回だけの公演を観に行く。なんとか会おうとするが既に彼は人気スターとなっており、大勢のファンに阻まれて近づくこともできなかった。馬車に乗り込む寸前、キャンディの必死の呼び声にテリィは一瞬振り返るが、彼女の姿を見つけることはできなかった。ファンの雑踏に揉まれるキャンディの脳裏に、イライザの言葉がよぎる。「テリィはあんたなんかとっくに忘れているわ。彼は美人女優のスザナと噂になっているのよ」。キャンディはテリィに直接会って確かめようと滞在先のホテルを訪れるが、スザナに嘘を伝えられて会うことができなかった。スザナもテリィに恋していたのだ。実はテリィも先ほどのキャンディの声が気になっており、公演後のパーティーでステアやアーチーからキャンディがこの公演を観に来ていたことを知ると、パーティを抜け出してキャンディの勤める病院で彼女の帰りを夜通し待っていたのだった。結局2人は会えず、キャンディはテリィが門番に託したメモから彼が病院で待 っていたこと、そして昼の列車で出発することを知る。テリィの心が変わっていなかったことにキャンディは喜び、駅に向かって走る。プラットホームではテリィが出発ギリギリまで待っていたが、キャンディはとうとう現れず、発車後もデッキに残っていたところ、遠くから懸命に列車に駆け寄るキャンディを見つけた。「キャンディ!」「テリィ!」ほんの一瞬だったが、はっきりと2人はお互いを認める。
ある日、キャンディが勤める病院に、アルバートさんによく似た男性が搬送されてきた。顔色をなくし、髪の色は違うものの、アルバートさんにそっくりなこの男性は記憶を失っていた。身元不明のこの患者は病院では歓迎されず、正式な看護婦となったキャンディはこの男性を自分のアパートに引き取って看護する。
 キャンディと文通で近況を報告し合っていたテリィは、もう帰さないつもりでキャンディをブロードウェーへ招待する準備を始めた。ある日スザナが偶然キャンディからの手紙を読んでしまう。スザナはテリィに思いを告白し、テリィはキャンディへの気持ちを打ち明けるが、それでもスザナはテリィを諦めることはできなかった。新しい演目の初日が近づいた舞台稽古中、テリィの頭上に落ちてくる照明器具からスザナが身を挺してテリィをかばう。この事故によりスザナは右足切断の重傷を負う。やっとニューヨークでキャンディと再会したテリィだったが、スザナのことが頭をよぎり、時折暗い表情を見せるのだった。事情を知ったキャンディはスザナに会いに行くが、彼女は書置きを残して死ぬつもりでいた。間一髪彼女を助けたキャンディは、彼女の足のことやテリィへの愛の深さを知り、身を引くことを決意した。テリィもスザナを見捨てることができず、最後にキャンディを抱擁して2人は別れた。テリィとの身を引き裂か れるような別れの傷心を抱き、キャンディはシカゴの病院へ戻っていく。
 キャンディがニューヨークに行っている間に志願兵となって戦地へ赴いていたステアは戦死してしまう。敵軍のエースパイロットと一騎打ちするものの相手の機が不調だったのを見逃したところを別の敵機に撃ち落とされてしまったのだ。恋人のパティは嘆き悲しむが、キャンディ達に励まされる。アーチーは、アンソニーが死んで悲しすぎるとして、二度と吹かないとステアと約束したバグパイプを吹く。
ある日、街でニールがチンピラに絡まれているところに、偶然キャンディが通りかかり助ける。ニール は、それ以来キャンディに付きまとい始める。
 一方、「うさん臭い黒服の人物と会っているのを見た」とアルバートさんの身分を怪しむアパートの大家や住人たちがキャンディと揉めているのを知ったアルバートさんは、これ以上迷惑はかけられない、と静かにキャンディの前から姿を消してしまう。失意のキャンディの元に、アルバートさんから一通の手紙が届く。アドレスを頼りにアルバートさんの滞在する街を訪れたキャンディが見たのは、場末の芝居小屋で演じるテリィであった。かつての輝きは見る影も無く、自暴自棄となりすっかり精彩を欠いたテリィを、キャンディは客席から涙ながらに激励する。舞台上のテリィは客席に悲しげな表情のキャンディを半分幻のように捉え、キャンディもスザナも幸せにできなかった自分を悔い、もう一度役者の道を一からやり直すことを決意する。
 ニールはキャンディに惚れて求婚するが、あっさり断られる。キャンディへの思いを更に募らせたニールは、「キャンディと結婚できなければ志願兵に行く」と心にもないことを言い出し、「ウィリアム大おじさま」の命令だとしてキャンディと婚約することになる。アーチー達に逃亡を勧められるが、キャンディは理不尽な命令に断固抗議することを決める。養父でありながら一度も会ったことのない「ウィリアム大おじさま」にキャンディは直談判するため会いに行くと、そこにいたのはあのアルバートさんこと、ウィリアム・アルバート・アードレーだった。記憶を取り戻したアルバートさんは、一族の束縛を嫌い、身分を隠して放浪の旅を送っていたと語った。アルバートさんからアンソニーは甥だと聞かされ、キャンディのことを姉ローズマリーに似ているとも言った。そしてアードレー家総長として初めて公の前に姿を現し、キャンディとニールの婚約はウィリアムの出現により解消された。
 キャンディはポニーの家に帰る。それまでの事を思い出しながら思い出のポニーの丘に登ったキャンディ。自然と涙がこみ上げてきた。「おチビちゃん、きみは泣いている顔より笑った顔のほうがかわいいよ」後ろから声がして振り返ると、そこには大人になった丘の上の王子様が立っていた。幼いキャンディが出逢い、心の支えにしてきた「王子さま」は少年時代のアルバートさんだったのだ。
(ウィキペディア)


1.投げなわ上手のすてきな子
2.飛び出せ!ふたりで冒険
3.さようならをはこぶ馬車
4.笑顔の方がかわいいよ!
5.今日からお嬢さま?
6.バラの門で逢った人
7.お上品に見えるかしら?
8.しあわせを呼ぶ招待状
9.あの人と逢えた舞踏会
10.馬小屋のお嬢さま
11.心をつなぐ小さなリボン
12.バラの薫る誕生日
13.ひとりぼっちが三人
14.春風いっぱい大きな木
15.しあわせを奪う決定
16.知らない国への旅立ち
17.はるかな渇いた荒野で
18.運命をみちびく十字架
19.苦しみの旅の果てに
20.夢のようにしあわせな私
21.友情を伝える鳩
22.負けないでアンソニー!
23.はじめてのデイト
24.私のアンソニー
25.哀しみを越えて明日へ
26.お父さんの木は知っている
27.天使のプレゼント
28.深すぎる心の傷あと
29.希望への船出
30.愛は荒波を越えて
31.古い都の新しい日
32.牢の中のポニーの丘
33.しわのある新入生
34.裏がえしの封筒
35.すてきな日曜日
36.よみがえった微笑み
37.ふしぎなめぐり逢い
38.テリュースの秘密
39.怒りをかった宝物
40.反省室は出入り自由
41.学園祭の妖精
42.真夜中のピクニック
43.湖畔のサマースクール
44.母と子の絆
45.二人でホワイトパーティー
46.夏のおわりのときめき
47.イライザの黒い罠
48.冷たく厚い壁の中で
49.テリュースの決意
50.朝もやの中の旅立ち
51.港への遠い道
52.馬小屋で見る星
53.マウント・ロドニの夜明け
54.夜霧のサザンプトン港
55.ふたりの密航者
56.嵐の海の彼方に
57.港の見える窓
58.銀世界の故郷
59.おてんば一日先生
60.心に響くたくましい足音
61.うぶ声は銀嶺にこだまして
62.新しい道への汽笛
63.町で会ったお婆ちゃん
64.白衣の天使はオッチョコチョイ
65.笑顔で看護
66.夢の大おじさま
67.その人はどこに
68.春に散る花
69.想い出の白いバラ
70.かわいい花嫁さん
71.丘の上のマドロスさん
72.特別室の少女
73.テリュースのうわさ
74.大都会の病院へ
75.大おじさまの館
76.思い出を呼ぶ小さな家
77.危険なガーデンパーティ
78.テリュースのメロディ
79.スポットライトの陰で
80.つかのまの再会
81.顔のないテリュース
82.心に咲く花
83.トランプをする幽霊
84.白衣に忍びよる戦争の影
85.愛と憎しみの家族
86.過去を忘れた人
87.ふたりの試練
88.大空にはばたく日
89.消えたアルバートさん
90.町はずれの小さな城
91.遠くて近い人
92.愛のショック療法
93.しわのあるキューピット
94.旅の道づれ
95.美しいライバル
96.片道キップの招待状
97.夢にまでみた再会
98.胸さわぐ開会のベル
99.雪の日の別れ
100.悲しみのプラットホーム
101.かすかな記憶の糸
102.ポニーの丘の十字架
103.命がけの遠い旅
104.天使のいらない診療所
105.やさしい逃亡者
106.もうひとりの殺人犯
107.特別メニューは百人前
108.谷間にとどろく歓声
109.小さなカウボーイの涙
110.迷惑な恋
111.よみがえった遠い日々
112.それぞれの愛の行方
113.去りゆく人
114.大おじさまに会える日
115.ポニーの丘は花ざかり



















































            2010−10−12−491−01−01−OSAKA  



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