大奥

第1話「大奥誕生」

 大坂城炎上ののち、太閤の影を一掃しようとはかる大御所の排斥対象となる秀忠夫人・お江与。ひしひしと身に迫る圧力に反発した彼女は、男どもの手から隔離された場・大奥を創始するに至る。

 ロケ地、夏の陣、炎上する大坂城、本物の天守を使って演出。千姫を救い出した坂崎出羽守が駆ける野、酵素河川敷。千姫を迎える弟妹と母・お江与、姫路城天守〜りの門。竹千代の乳母・お福に大御所の意向を伝える阿茶局、枳殻邸回棹楼。奥向きに放火され避難したお江与が阿茶局の向こうに大御所の幻を見る、大覚寺天神島。奥向きを銅板で囲う普請を見に来るお江与、一部に大覚寺むらさめの廊を使用か。秀忠の子を生んだ女が大御所差し回しと聞き、打ちのめされたお江与が佇む、天神島大木の根方。大御所とやりあい謹慎を申し渡されたお江与が渡る橋、枳殻邸侵雪橋(ED「C'est fini」と被り、池畔の孔雀の群 れ越しのアングルにスイッチ)。

第6話「一に引き二に運三に器量」

 春日局のプランで、将軍の子を生む責務を負わされた娘が三人大奥へ。一方、御台・孝子は抑えてきた春日への憎悪をたぎらせ、お夏を側女に献上する運びに。古着屋の娘・お蘭にスポットが当り珍騒動が描かれる。

 ロケ地、女たちを家光に見せる野点、二条城清流園。のしかかる重圧に鬱屈した家光が馬を駆けさせ落馬、下鴨神社馬場。浅草寺参詣の帰り、お蘭を見て帰城の春日の駕籠が入る、二条城北大手門。召しだされたお蘭がお城を仰ぎ嘆息、外濠端。

第7話「種馬とれんげ草」

 春日局のみならず、愛する孝子にまで種馬扱いされてブルーな家光。憤然と節分の宴席を立ったそのとき、お端下に混じって下品ダンスのお蘭を見て心から笑う→夜毎の奥泊まり。まこと観世音のお引き合わせと春日も哄笑、お蘭が「お楽の方」になり家綱生母となったと語られ幕。

 ロケ地、寵愛を受けて輝くお蘭に斬りかかるお縫、唐破風の向こうに大屋根…不明。

第10話「虹を掴んだ少女」

 お玉のサクセスストーリー。幼時乞食坊主の観相で告げられた人身位を極めるとの託宣を、少女は持ち前の気性をもって一歩一歩実現してゆく。

 ロケ地、御室へお参りのお玉母子、仁和寺イメージに本物の二王門、塔、中門から見返り。乞食坊主の託宣、金堂前。長じたお玉が恋人に託宣のことを話す川辺、柊野堰堤下落差工前(山に虹かかる)。お万の方のお話相手の選考に合格したお鈴に芝居を仕掛ける、上御霊神社本殿前、井戸、高倉下(茶店セット)。お中掾E津和が出立の屋敷、相国寺大光明寺(前庭、門、湯屋、南塀際)。道中、土山へ二里の茶店、谷山林道。江戸城天守、姫路城天守。遠乗りの家光のくだり、グラウンドみたいな広場や狙撃の道、不明。お玉プランで道の警護を固めたあと、遠乗りに出る家光、彦根城天秤櫓〜大覚寺放生池堤。お玉がサンマを焼いている沿道の農家、不明(山に虹かかる)。

第11話「上様はさんまがお好き」

 家光を狙う駿河大納言の家来との戦いは続き、またまたお玉プランで残党一網打尽。しかし今度は殺された残党の妻が春日局を狙い、これは春日の死につながってゆく。一方お玉は病床の春日から大奥取締の後継に指名されるも、酒井老中の反対に遭う→その席で懐妊発覚。

 ロケ地、亮賢の寺、不明。遠乗りに出る家光、彦根城天秤櫓。目黒のサンマ民家、不明。春日局が腰元に化けた刺客に遭い池ボチャ、彦根城玄宮園竜臥橋。お玉の方の引き立てにより召しだされる母や亮賢たちがゆく回廊、高台寺のそれに似るも不明。
*落語みたいなタイトルは、お玉プランで残党を誘い出すのに流される噂。他言無用を付け加えるとぱっと広がるプロセスが面白い。

第22話「不倫の円舞曲」

 御台所の要請で大奥入りの右衛門佐が巻き起こす波紋、それぞれの思惑が錯綜するなか右衛門佐はお手つきとなり身籠る。右衛門佐には梶芽衣子、桂昌院や隆光の思惑をはねつけてゆく小気味よさが見もの。

 ロケ地、御所御廊下で右衛門佐に江戸行きの話をする大典待、相国寺方丈北廊下。長崎へ旅立つ恋人を見送る右衛佐、桂川松尾橋下手右岸堤。右衛門佐対策を話す桂昌院と取り巻き、枳殻邸侵雪橋、印月池畔。柳沢吉保が大典待に大奥入り要請の庭、不明(流水庭園)。江戸へ向かう大典待の行列、木津堤〜流れ橋(背景に絵画チックな富士山合成)。
*若年寄と大老が殿中の刃傷により斬られる修羅場あり、右衛門佐は綱吉を慮って「安全な部屋」へ連れ込むが、ほっと安心でヘタヘタの女の胸に手を入れる将軍…またこの際の津川雅彦の表情がなんともアレ。*大典侍、読みは「おおすけ」で「ないしのかみ」ではない。もちろん右衛門佐も武家訓みの「えもんざ」ではなく「えもんのすけ」で、「左殿/すけどの」なんて呼ばれかたもする。公家関係ではほかに新 典侍を「しんすけ」と訓んだりする。

































            2013−10−01−561−01−01−OSAKA  



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