悠久の今の同時性



 此の世は今しか存在しない、昨日すらもう無い。明日は未だ出来て居居無いので、誰も下の事は判ら無い。昨日すら無いのに、彼の世が在ると、講談師の如くに、観てきたかの如くに嘘を吐いて、蔵を建てた俳優が実際に居た。タイムマシンが出来てももう無い過去には行け無い、未だ出来て居無い未来には行ける可能性が有る。三百先の未來に行けても、三日前に戻れぬ浦島太郎の悲劇が有る。桃源郷の故事が有る。桃の里は数多有れど、青春は二度と戻らぬ事の例えで有る。認知症に成ると、現代から順に記憶が消えて行く、老人の徘徊は子供の頃の生家を求めて自宅を出る事で有る。昔、『いろはにほへと」と言う映画が有った。いろは歌留多の諺を人生訓にして生きて来た男の物語で有った。いろは歌留多の諺迄時代が替わると替わって仕舞う事を嘆いた映画で有った。進化の速度は余りに遅いので、進化を目にする事は無いが、退化は遥かに速く目にする機会が有る。飛べない鳥が実際に居る様に退化は確実に起こる。天敵の居ないオーストラリアは独自の進化を歩んだ前例が有る。隕石の落下位で恐竜が絶滅して仕舞った前例も有る。人類の進化も階段状に有る時期に急激に進化が起きた事が判って居る。火山の造山期と重なる。放射能を含んだマグマが大量に噴出した事が進化の要因で有る。進化と絶滅は紙一重。地球生物も五度の大変を経験して居る。五度も有れば、六度目が来ても可笑しく無い。進化の速度は遅いが、退化は意外と速い。絶滅はモット速い。外来種が大繁殖した前例が有る。ザリガニやブラックバスが其れで有る。
 昔『2001年宇宙の旅』と言う映画が劇場で上映されて居た。30年後の近未来をドキュメント風に描いたSF映画で有った。誰しも30年後には実現するものと思って居た。劇場から出て現実の世界に戻って愕然と成った経験が有る。されど、現実は余にも科学の進歩が遅い。月面基地等夢の又夢で有る。福島の原発事故以後は特に原子力規制委員会の電力会社苛めが酷い、10年経っても未だ多くの原発は再稼働出来ずで有る。其の事に文句を言う人が居無い。最近、関西電力の大飯原発の原子力規制委員会の原子炉設置審査の不合理が訴訟され、原告住民が勝訴する珍事が起きた。原子力規制委員会の不手際で電力会社が損害を被る可笑しな裁判で有る。
 転移唾を吐く行為が起きた、中国は豪州に禁輸制裁で中国側から石炭の禁輸を科した。中国の港に寄港の鉱石船が荷下ろし出来無い。極寒於冬で電力が
力が窮迫し大停電が起きる有様で有る。液化天然瓦斯のタンカーが武漢新型冠状病毒肺炎(COVIDー19)の検疫に手間取り、スエズやパナマの運河の通過に手間取って備蓄が枯渇気味。そんな最中に、東京都知事はガソリン車の2030年迄にに販売禁止にすると言い出した。電気自動車を推奨しても原発を再稼働させろとは言わないので有る。
 『スターとレックIV』は300年先の未來から現代のサンフランシスコに戻って、絶滅危惧の鯨を救出する騒動を描いた作品。当時の現代のサンフランシスコが既に昔に成って仕舞って居る。携帯電話に驚愕して居る。



 車椅子の宇宙論学者のホーキング博士が無くなって久しい。昨年はブラックホールの研究で三名がノーベル物理学賞を受賞、在命者しか受賞出来ないのが残念で有った。宇宙論は大宇宙の開闢や終焉を数式で研究する奇妙な学問。宇宙開闢の3分間が詳しく研究されて居る。インフレーション理論では日本人も貢献して居る。今や定番のビッグバン理論は可成り昔の理論で有る。提唱者のガモフは少年少女向けの自然科学の読本を多数出版して居た。『星の王子さま』のサンテグジュペリの如くに自筆の独特な挿絵を載せて居た。宇宙の元素比が理論で計算出来る。実際の観測値に等しい。其の元素比が生物に等しい。地球の元素比には似て居無い事が重要で有る。生命発生の前に元素の進化が必用で有った事を意味する。大宇宙開闢後90年が経って元素が揃って生命が発生する事に成る。我が天の川銀河は今や生物で充ち溢れて居る筈が痕跡すら見付から無い。フェルミのパラドックスが有る。